バンド・首振りDollsの生み出すロックンロールの素晴らしさ
むしろ、今の世の中の流れとして、流行に乗って何の苦労もなく武道館に立てる人は何人もいるが、果たしてそれは彼らが武道館に立つことと同じなのだろうか? あくまでも個人的な意見ではあるが、それとはまったく別モノだと私は思う。最高のロックン・ロールSHOWを届けるために化粧を施してステージに立ち極彩色の光を浴びながら、自らの身を削って生み出した曲や歌詞を、すべての力を込めてそれを首振りDollsの音として放つ。彼らは生きる上で、きらびやかな表舞台に立つ時間の方が少ないが、彼らはその瞬間の輝きのために、その人生のすべてを捧げているのだ。その“瞬間”のために命を削り自らの音を生み出し、それを届けるためにステージに立つ。それを繰り返すのが彼らの生き方。本当の意味で自分達の音と唄を愛してくれる目の前の人達と、音楽へのリスペクトを込め、彼らは日々ステージに立ち続けているのだ。今の時代、コツコツと小さなライヴハウスからお客さんを増やしていくなど、古いやり方なのかもしれない。しかし、それこそが音楽の、ロックバンドの原点なのではないだろうか。オーディエンスと共に観た景色と毎回生まれるドラマを重ね、ロックバンドは“唄いたい曲”を見つけ、オーディエンスは“その人が唄うからこそ聴きたいと思える曲”を見つけていくのだと思う。
「これまでの人生、だいたい言ったことはやってきてるから。絶対叶えてみせるから! ずっとついて来てくれますか!? みてろよ! 武道館まで手を離すんじゃねぇぞ!」(nao)
この日に叫んだnaoの言葉はいつも以上に力強く、そんな彼の言葉に力強い声援を返していたオーディエンスの声も、いつも以上に力強いものだった。
大袈裟かもしれないが。この夜、確実に新たに始まる歴史を見た気がした。そして、そこに大きな未来と血の通った人と人との繋がりを見た気がした。
最高のロックン・ロールバンド首振りDollsに、大きな期待と感謝を———。
取材・文 / 武市尚子
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