高杉真宙、俳優10年目を控えても超・謙虚! 少年院上がりのアウトロー役に挑戦
犯罪集団だけを標的に窃盗を行う若者3人の青春を描いた映画「ギャングース」で、少年院上がりのアウトローという、これまでのイメージとは180度異なる役に挑戦した高杉真宙。そんな彼にインタビューを行った
「もともと原作漫画(肥谷圭介・鈴木大介著)を読んでいて作品自体は知っていたので、自分にお話が来たことが不思議な気がしました。こういうハードな世界観の作品に呼んでいただけるっていうことがなかなかないので…やっぱり、うれしかったです。こういう役をやりたいなと思ってはいても、自分がどんなふうに見られているかは分からないので」
――演じた青年・サイケは、犯罪に手を染めながらも、いつか足を洗うことを夢見るピュアな面を併せ持っていますよね。
「なかなかこんな役、ないですよね。この作品には原作漫画のさらに元となったルポ小説(鈴木大介著)があって、題材自体は現実にあったことなんです。それを読んで自分たちが感じた世界を、演技を通じて届けたいって強い思いがあったので、どれだけリアルにできるかをみんなで考えました。サイケは廃バスに暮らすホームレスな生活なので、爪を伸ばしたし、眉毛をそったりヒゲを残したり、肌を汚く見せるメークもしてもらったりと、いろいろ試みました」
――格差社会を体現する複雑な役ですが、「22年目の告白―私が殺人犯です―」(2017年)などを手掛けた入江悠監督の演出はほぼ〝お任せ〟状態だったとか。
「サイケの心情は正直なところ、分からないことが多かったです。監督は役作りとか演技のことに関しては、ほぼ何も言わないんですよ。人によっては役の説明とかもなさるみたいなんですが、僕には全然なく(笑)。だったら自分なりの考えを突き進めようと『サイケにはこういうゴールがあって、そこに向かって気持ちの波をこんなふうにつくっていこう』って自分なりに…ま、パズルみたいに気持ちのピースをはめていく作業なんですけれど、家で考えて現場に持って行きました。何も言われなければ、そのまま演じる。だからずっと不安なままやっていった感じです」
――現場で試行錯誤する一方、共演の加藤諒、渡辺大知(黒猫チェルシー)とは役同様に友情を育んだそうですね。
「2人は僕より6つ年上なんですけれど、関係なく仲良くしてもらいました。諒くんは素の感情が真っすぐ飛んでくるお芝居をされるので、本当にストレートなキャッチボールができました。大知くんは小道具の使い方がすごく自然できれいなんですよね。あ、そうやって使うんだ、面白いなって勉強にもなりました」
――渡辺さんの書き下ろした主題歌を渡辺さんのボーカルに高杉さん・加藤さんがコーラスで加わるSPユニット〝The Gangoose〟も結成したと聞きました。
「役が家族みたいな感じだったんで、2人とも先輩というよりは友達みたいな感じで。撮影が終わった後もみんなで一緒にご飯食べに行きました。ムードメーカーはやっぱり諒くんで、諒くんが盛り上げてくれるので僕はずっと笑ってる。それを大知くんが笑顔で見守ってくれている感じです」
――13歳での俳優デビュー以来走り続け、来年は活動10年の節目。ステップアップできた役だったのでは?
「それは見る方が決めることなので(笑)。今回はアクションもすごいし、エンターテインメントとして見ていただくのももちろんアリだとは思います。僕らの仕事は自分が経験したことのないものを演じることで伝えていける仕事だと思っているので、この作品も、『今の世の中にあるんだ』っていう事実を伝えられたらって、強く願っています。僕自身も知らなかった世界なので」
取材・文=magbug
2018年11月23日全国公開TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショ ー
©2018「ギャングース」FILM PARTNERS©肥谷圭介・鈴木大 介/講談社
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