10月3日(日)からNHK-BS2でアニメ「心霊探偵八雲」の放送がスタートする。その放送開始に先駆け、第1話の試写会が8日、都内のNHK放送センターで開催され、主人公の斉藤八雲の声を務める小野大輔、黒川智之監督、斉藤健治チーフ・プロデューサーによる記者会見が行われた。
本作は、神永学原作の同名小説(文芸社)のアニメ化作品で、現在「月刊ASUKA」(角川書店)でも小田すずかによるコミックが連載されている。生まれついての赤い左目で、死者の魂を見ることができる大学生の斉藤八雲(声:小野)が、次々と起こる不可解な事件を痛快に解決していくストーリーだ。
'09年に発売されたドラマCDに引き続き、八雲を演じる小野は「第1話を見て、とても重い作品だと思いました。1本の長編アニメを見た後の満足感と、いい意味での疲労感を感じました」と第1話を振り返った。また、自身が“Jangled Cat”の名前で担当したオープニングテーマ「Key」について、「“Jangled Cat”は八雲の1部分を表現したアーティスト名で、“いらいらした猫”という意味です。自分の中にためていた闇からあがいて、もがいて、苦しんで、その先に行こうとする姿や八雲が持っている闇が、音楽の中に織り込まれていると思います。人と人とのきずなの中で、八雲が人間として成長していく姿が歌の中でも表現されていて、3話ずつ歌が変化していきます。どのような変化を遂げるのかは聞いていただいて確認してほしいです」とアピールした。
また、黒川監督は「原作小説を読んだ時に、タイトルからオカルトホラー系かなと思いきや、読み進めていくと非常に濃密で素晴らしい人間ドラマが描かれている印象を受けました。この作品のアニメに携わりたいと思い、今回かかわらせていただきました」とコメント。そして、エンディングテーマの映像について聞かれると「エンディングは“名も無き人たちの小さな幸せ”をコンセプトにしています。見ている人に自分と重ね合わせて、ほんわかした気分になってもらえればと思います」と明かした。
チーフ・プロデューサーの斉藤氏は「今回、“心霊探偵八雲”を放送するNHK-BS2日曜夜11時の枠は、若者向けにプレミア感のあるアニメを提供しようと、'09年から新設されたアニメゾーンです。今まで異世界ファンタジー、スポーツ物、さまざまなジャンルのアニメを放送してきましたが、今回のような本格ミステリー小説が原作というのも初めての試みです。10代~20代の女子に非常に指示を受けていることもあり、NHKとしても非常に期待している作品です」と意気込んだ。
10月3日(日)スタート
毎週日曜夜11:00-11:25 NHK-BS2で放送
公式ホームページ
http://www9.nhk.or.jp/anime/yakumo/