初の小説を書き下ろした細川茂樹が結婚していない理由を告白!
家電好きとしてバラエティーでも人気の俳優・細川茂樹が初の小説「それでも僕は結婚したい」を9月30日(木)に発売する。
同作は、35歳の家電量販店店員・武が結婚と向き合っていくというラブストーリー。武は突然、交際中の彼女・涼子から求婚される。「結婚しなければ、別れる」と言われ、動揺した武は、返答を1週間待ってもらうことに。わがままで奔放な涼子との結婚に迷う武だが、そんな中、涼子と対照的にけなげで尽くしてくれるタイプの元同僚・さくらと急接近。武はどんな決断を下すのか…。主人公の武と同様に30代後半、独身の細川に、初の書き下ろし小説と“結婚”について聞いた。
――小説を書こうと思ったきっかけは何ですか?
「実は最初、映画を撮ろうとして脚本を書いていたんです。それがほぼできあがったころに“本を出しませんか”っていう話を頂きました。だから、台本として進めていたものを書き直した感じなんですけど、配役も全部決めていたので小説にする作業は比較的スムーズに進みました」
――『結婚』を題材にしたのはなぜですか?
「2年前くらい、知り合いのプロデューサーから“オリジナルでいいから映画を撮ってみない?”と言われたんです。何を撮ろうかと思って、いろいろ興味があるものはあるけど間口の広いものは…と考えていたら、“最近、結婚してない人って多いな”と思って。適齢期を過ぎても働いていて、結婚にリアリティーがないっていう人が多くて。そこを描きたくて、題材にしました」
――執筆を始めた時は結婚願望が強かったり、結婚に興味があったりしたのでしょうか?
「ある時“おれ、何で結婚してないんだ?”って思ったんです。回りには結婚していない人も多いし、結婚している人も“結婚なんてしなくていいよ”なんて言う。“じゃあ何で結婚したの?”って聞くと明確に答えられないんですよ。さらに、僕の年代になると離婚ラッシュで、“一生一緒にいるっていったのに、なんで別れちゃうの?”って思う。みんなが安易に結婚、離婚をしてるとは思わないけど、そこに不思議を感じました。自分のことを考えると、結婚って家族だと思うんです。その人を好きなのはもちろん、両家の問題というか。そういうことを考えられる人じゃないと、結婚ってやっぱり踏み切れないよなってところまでいきました」
――武の恋人・涼子はかなり自己主張の激しい女性ですが、細川さんの周りにはこういう方がいるのでしょうか?
「いろいろな要素が入ってますし、オリジナルの部分もあります。似たような感じの方もいました(笑)。でも自分の意見を正直に言うところは非常に分かりやすい。それに対して違うと思ったらそう言えばいいだけですし。つまり、自分も自己主張できる相手なんですよ。実際そういう人がいたらどうするか、っていうと、お手上げですけど(笑)。でも決してそれが悪いところではないと思います。非の打ちどころのないさくらのように、最初に全部をそろえて(相手に)見せてしまうと、後で崩せない。だから、僕はそれは半分くらいにして、半分は本音でぶつかるべきだと思ってます。“ジコチュー”なんて言葉がありますけど、それを口にするか行動するのかはさておき、みんな自己中心的であるべきだと思うんですよ。でもそんな女性を受け止める男性もなかなかいないので、男性も“草食系”を超えた“植物系”にしました(笑)」
――家電オタクの武は、2人のすてきな女性にモテていますが、モデルは細川さんですか?
「理想ではありますけど、僕ではないです(笑)。でも彼のこの状況は、モテてるって表現より、“こいつとはまだ結婚っていうわけじゃないんだけど、どうしようかな”っていうところが始まり。“結婚しないなら別れる”って言われる一方、元同僚のさくらっていうのが出てきて、“こっちの方がいいかな”って思って…。結婚って、人生の後半を全部一緒に生きていく人なので考えますよね」
――細川さんはどういう女性に引かれますか?
「僕は、面倒くさいですよ(笑)。例えば、バーベキューやホームパーティーで何も手伝わない女性はちょっと…。実際経験があるんですけど、そういう女性は一応“何か手伝おうか?”ってざっくり言ってきたりするんです。でも僕が“大丈夫”って答えたら、引き下がって何もしない。それは僕の中でアウト。なんで“一緒に切りたい”とか言えないんだろうって思う。超面倒くさいでしょう?(笑)。でも、手伝う気持ちがあるんだったら“一緒に切りたい”って言ってほしいと思うんですよ。“きょう、家電量販店行こう”ってなったら、“わたしもあれ見たいから教えて”って言う女の人が僕は好きなんです。“また家電?”なんて言う人は楽しくない。そんなふうにアプローチしてくれる人がいいですね」
――一番筆が乗ったところはどこですか?
「プロポーズの言葉ですかね。最後の最後に描き直しました。大喜利っぽいですけど、オリジナリティーが強い言葉になりました。世間の人がどんな言葉でプロポーズしているか、ネットでも調べたんですけど、ピンとこなくて…。つまり、プロポーズってその人が考えた言葉でいいんだと思いましたね。たどたどしいにしても、おかしいにしても、“僕はこういう表現でしか言えないんだよ”っていうこと。考えていて一番楽しかったですね」
――一冊書き終えて、結婚にまつわる知識が豊富になったと思いますが、細川さんは「それでも僕は結婚したい」と思いますか?
「結婚って一大行事だと思っているんです。この先はずっと一緒にいられるか、離れちゃうか2人にとっても分からないですけど、僕は離れない人といたいわけですよ。結婚は付き合っているのとは訳が違うので、本当に相手の家族のことも、自分の家族としてとらえられる相手じゃないと一緒になれないなって思います。今は、これからそういう人が出てくるといいなって夢見がちに考えています(笑)」
なお、本作の発売を記念して、10月2日(土)に、東京・銀座でイベントを開催する。
細川茂樹 オフィシャルブログ
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