「役者という仕事を拓士に教えてもらった」
――本作の魅力はどんなところだと思いますか?
温かさです。僕は見終わった時、温かな食事を食べた時のように満たされた気持ちになるんです。ストーリー的には毎回救いがあるわけではないし、決してハッピーエンドという言葉で収まる話ではありません。
子供たちが葛藤しているその姿も、さくらさんたち大人が(子供たちを)助けようと頑張る姿もいきいきと描かれていて、すごく素敵な物語だと思います。
――では、拓士のみどころは?
その憎めなさです(笑)。拓士は結構な毒舌ですけど、シェルターでも嫌われていません。そのキュートさと、一方で時々見せる深刻な表情から、拓士なりの悩みを伝えていきたいです。
――最後に、役者として今後の目標は?
等身大の僕も演じたいですし、キャラクターも善人から悪役まで幅広く挑戦したいです。
これまでも役と向き合い、内面をじっくり考えて掘り下げてきたつもりです。今回、拓士を演じて同じようなことで悩んでいる人の救いになるかもしれないと思ったんです。
役者ってそういう仕事なのだと拓士という役に教えてもらえて、そういう意味でもこの役に出会えてよかったです。