違う名前でもOK!? 浅野忠信、山田孝之が勘違いエピソードを告白
映画「乱暴と待機」の初日舞台あいさつが10月9日、都内で行われ、出演者の美波、小池栄子、山田孝之と、冨永昌敬監督が出席した。
同作は、劇団の主宰や小説家として幅広く活躍している本谷有希子による同名舞台劇を映画化した群像劇。2段ベッドが置かれた狭い部屋で共同生活を送る英則(浅野忠信)と奈々瀬(美波)。夜になると、英則は屋根裏から奈々瀬をのぞき、奈々瀬は、英則にのぞかせるという奇妙な関係を築いていた。やがて、近所に番上(山田)とその妻・あずさ(小池)が引っ越してきたことから、英則と奈々瀬の関係に微妙なズレが生じていく。
冨永監督が「本谷さんの劇に負けてなるものか!とみんなで作りました」と意気込んでいると、どこからともなく「なんで誰もおれのことをしゃべらないんだ?」との声が。出演者たちと観客がざわざわと騒ぎ立てる中、主演の浅野忠信がサプライズで登場。観客はもちろん、知らされていなかった監督とキャスト陣も驚きながら浅野を迎え入れた。
浅野は「驚いてもらえてうれしいです。ずっとのぞいてましたよ(笑)」とコメント。それに対して小池は「かっこいい登場じゃないですか! 町で芸能人に会ったみたいな感じがしました」と笑みを浮かべた。劇中でも、“のぞく”男を演じている浅野は「屋根裏で待っているとスタッフから忘れられちゃうんですよ。そのままリハーサルが始まったりして…」と寂しい思いをしたという。
みっともなかった体験を披露することになり、浅野は「『劔岳 点の記』('09年)という映画の撮影の時に実際に山に登ったんですが、一般の方に見つかって『仲村トオルさんですよね?』って言われたんです…。思わず“あ、あぁー”って言いながら握手しちゃいましたけど(笑)」と珍エピソードを明かした。それを聞いた山田は「僕もそういう経験あります」と乗っかり、「以前、別の作品で京都での撮影があって、合間に京都の町を散歩していたんです。そのとき高校生が『あ!』って僕を見つけて、近づいてきたと思ったら『山田…タカオさんですよね?』と言われちゃって。僕も“あ、はい…”って握手しましたけどね(笑)」と、浅野と似たせつないエピソードを語った。
また、美波は「浅野さんが撮影中に誕生日を迎えたんです。で、ワインを差し上げようと思って、車の中に置いておいたら暑さで汗ばんじゃったんです。結局そのままあげたんですけど、飲みました? 大丈夫でした?」と恐る恐る聞くと、浅野は「もちろん飲みましたよ。僕ほとんどお酒を飲まないので“こういうものなのかな”と思いながら飲みました。そういえば、ちょっと酸っぱかったような(笑)」と苦笑いをしていた。
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