夢眠ねむ、芸能界引退を伝えた時の田中直樹の反応に「すっごくうれしかった!」
KawaiianTVで放送中の「田中・ねむの『ひらめけ!デンキッキ』」が、3月23日(土)で最終回を迎える。同番組は、“立派な大人に成り切れていない事に苦悩し、眠ることができないダメな大人たちが見る教育テレビ”をコンセプトに、田中直樹と夢眠ねむが毎回さまざまな企画を行うバラエティ。今回、最終回の収録を終えた2人にインタビューを行い、収録の感想や3月で芸能界を引退する夢眠の今後について語ってもらった。
――最終回の収録を終えた感想は?
田中直樹「やっぱり“お姉さん(夢眠)”がいなくなるというのは、とっても寂しいです。もうお仕事では多分会えなくなると思うので」
夢眠ねむ「(そう言ってくれて)うれしい…」
田中「内容的には、最終回にやる企画の案がたくさん出たのですが、予算の都合でことごとく実現せず申し訳ない感じになってしまったんですけど(笑)。まあ、ギュッと簡潔に濃い最終回でした。わちゃわちゃと楽しく終えることができました」
夢眠「そうですね!(笑) 引退するに当たって、さまざまな活動の中で『寂しいな』と思う瞬間はたくさんあったんですけど、『こんなに寂しい事あるか!?』っていうくらい寂しくて。泣きはしなかったんですけど…」
田中「泣きはしなかったんだね。涙こそ出ないけども!」
夢眠「この番組は、月に1回テレビの中に入れている感じというか、すごく楽しくて面白くて、出演者なのに自分が1番楽しんでいるんじゃないかっていうのを毎回体験させていただいていたので、『(収録は)もうないんだ…』って思うと本当に寂しかったです。最終回は30分とは思えないくらい早く過ぎてしまって。内容を詰め込み過ぎた結果、何も“エモい”ことを話さずに終わるという…(苦笑)」
田中「そうだね~(笑)。詰め込み過ぎちゃったね」
夢眠「泣けなかったのだけが後悔ですね」
――最終回の見どころは?
田中「ねむちゃんがスイーツを作ってくれています!」
夢眠「麩のキャラメルをよく作るんですけど、それをみんなに振る舞いました」
田中「現場でホットプレートで作ってくれたんですけど、めちゃくちゃおいしかったです。『商品化しよう!』という話が出るくらい」
夢眠「引退したら本屋さんを経営するんですけど、出演者の皆さんがいろいろなアドバイスや提案をタダでしてくれて、人生の先輩たちに背中を押されている感じがしてありがたかったです。本当にあったかい番組でした」
――でんぱ組.incでの卒業コンサートから少したちましたが、ご自身の中で変化などは?
夢眠「そこまではないんですけど、アイドルじゃなくなってからは自撮りをしなくなりましたね。『こうやった方がかわいいかな』みたいなこともあんまり考えなくなってきました」
――田中さんはご自身の芸人人生の“終わり”について考えたりは?
田中「全然考えてないですね。『いくつまでにこうしたい』とか『これをやっておきたい』とかはこれまでも考えたことがなくて、『気が付いたらこんな感じになってた』でいいと思っているので」
夢眠「素敵~!」
田中「だからこそ、ねむちゃんを見ていてすごくわくわくするんですよ。これまでとは全く違う方向に進んでいくねむちゃんは、他人事ながら本当に楽しみ。話を聞いているだけですごくわくわくするから、『(店の場所の)契約どうなったの?』とかすごい細かいところまで聞くんですよ(笑)。ねむちゃんがいなくなることはもちろん寂しいしショックなんですけど、客観的に見ていて次のステージに向かっている姿がすごく楽しそうだから、見ていて気持ちがいいです」
夢眠「うれしい!まだあまり他人に引退のことを言っていない時期に、田中さんに『本屋さんをやろうと思って、引退を発表するんです』って言った時、田中さんはすっごく応援してくれたんですよ。『もったいないね』とかじゃなく、『いいじゃん!』って言ってくれて。自分で決めた事に対して、前向きな事を言ってくれたのがすっごくうれしかった。田中さんも文化的なお仕事もされているので、今後私が頑張っていればいつかまたお仕事で会えるんじゃないかなって思っています」
田中「たまたま僕も本屋さんの関係のお仕事をさせていただく機会もあって、『ねむちゃんにこの人を紹介したらどうかな?』とか勝手に考えちゃっているんですよ(笑)。だからこそ、より話を聞きたい、というのもあると思う。ただ、全部生き物関係で(ジャンルが)偏っちゃうんですけど…(苦笑)」
夢眠「子供向けの書店にしたいし、逆に生き物についてそんなに知識が深い知り合いはいないのでぜひ!助かります。自分が初めてやることなので、楽しさもあるけど不安も大きいんです。でも、周りの人がわくわくしてくれていると、期待してもらえているのがすごく自分の励みになるので『早く頑張ろう!』っていう気持ちになります」
――引退後のスケジュールは今よりも余裕がありそうですか?
夢眠「緩くなるとは思うんですけど、でも(芸能活動でも)スタッフさんの方が忙しかったりもするから…」
田中「そうだよね、あるよね」
夢眠「私はニコニコ立っていればいい時に、(裏方は)みんなバタバタ走ってる時もあるので。そちら側になると思うから、まだ想像がつかないですね」
――引退後にやってみたいことなどはありますか?
夢眠「歯の矯正をしたいです。出っ歯なのがすごく気になっていたんですけど、デビュー前はお金がなくて。デビューして金銭的にちょっとできるかもって余裕が出たら、ファンの方が『出っ歯が好き』って言ってくれることが増えて、それはそれで嬉しかったので、アイドルのうちはそのままにしようって決めてました。だから、引退したらすぐやりたいです!(笑)」
田中「そうなんだ。いいね~!」
――田中さんは夢眠さんに刺激を受けて他分野に挑戦してみたくなったりは?
田中「刺激に関してはいっぱいもらっています。これといった具体的なものはないんですけど、何かいろんなことをやりたいなって思いますね。人生も折り返しているので、やりたいと思っていたものをだんだん形にしていかないとなと思っていますね」
――「吉本坂46」というアイドルとして新しい分野にチャレンジしている相方の遠藤章造さんを見ても、やはり刺激を受けますか?
田中「そうですね、やっぱり見ていて楽しいですよ。相方が47歳になってアイドルになるっていうのは。トイレ行く時に『お花摘みに行ってきまーす』って言いますから(笑)」
夢眠「徹底してるんですね~!意識高い…(感心)」
田中「意識高い系のアイドルでやってるから」
夢眠「やっぱり長くプロでやってらっしゃる方は、ちょっとジャンルが変わってもプロですね」
田中「あはは!(笑)」
――最後に視聴者の方にメッセージをお願いします!
田中「もう『デンキッキ』で“お姉さん”を見られるのはこれで最後ですから、本当に目に焼き付けてほしいですね。内容の濃い30分!71回の放送の中で1番内容の濃い最終回になってます!」
夢眠「『何やったかな?』って感じだったんですけど(笑)。最後にまちゃまちゃさん、ヒャダインさん、ベッド・インさん、ハローケイスケさん、みんなで出られて本当によかったなと。とにかく皆さん優しくしてくれて、最後ちょっとチヤホヤしてもらえた気がします。すごく気持ちよく引退できるなって!(チャンネル契約している)限られた人しか見ていなかったと思いますが、見てくれてありがとうございました」
田中「涙こそ出なかったけどね」
夢眠「涙こそ出なかったですけど(笑)。今後こんなヘンテコな番組はなかなかないと思いますので、皆さん見逃さず見てほしいなと思います!」
文=原田健 撮影=皆藤健治