新世代のカメレオン俳優 成田凌、七変化<ザテレビジョン シネマ部>
'19年はさらに出演映画がめじろ押しの成田。角田光代の同名恋愛小説を映画化した『愛がなんだ』(4月19日公開)では、ヒロインから思いを寄せられるも自分勝手なダメ男を演じている。女性デュオと、その解散ツアーに同行する付き人の青年の音楽ロードムービー『さよならくちびる』(5月31日公開)では、小松菜奈と門脇麦演じる2人組と行動を共にする付き人役で恋愛、友情に揺れる繊細な演技を見せる。
そして、初主演映画『カツベン!』(12月公開)では大正時代の日本、まだ無声映画時代だった頃に活動弁士に憧れた主人公を演じる。メガホンを取るのは『Shall we ダンス?』で知られる周防正行監督。現場取材で周防監督は、オーディションで約100人の中から役を射止めた成田を、「活動弁士として成長していく役どころなので、素直さと柔らかさが決め手になった。大正時代の人物としては身長が高過ぎるけれど、活動弁士としてきちんと解説している姿が想像できたので」と評していた。
まだまだ伸びしろがありそうな成田。これからも新たな魅力で楽しませてくれそうだ。
文=前田かおり
映画、海外ドラマ・ライター。「日経エンタテインメント!」「DVD&動画配信でーた」「SCREEN」ほか情報誌、WEBなどで執筆中。