山田裕貴「雪次郎は“生きていることにほんわかしてる子”」
――役作りをする上で工夫されたことはありますか?
撮影が始まるまでは、どういう人物にしようかと悩んでいたのですが、北海道でクランクインしたときに、とても広い土地と木と、牛がそばにいて、その独特な匂いが印象に残りまして。その日の天気はあまり良くなかったのですが、すごく気持ちよかったんです。
こういう雄大な土地で育ってきた人で、戦後の世の中が大変な時にお菓子屋を営むことができる家の一人息子で、周りの人に愛されてて…と、そういうところから雪次郎の人柄を考えていきました。
たぶん、とてもほんわかした人なんだろうなと思いました。ほんわかしていて、ちょっとぽけーっとしていて…。この時代は、生きていくことにガツガツしなければならないのに、雪次郎は“生きていることにほんわかしてる子”でいたらいいかな?と思いました。
あとは、吉沢亮くん、清原翔くんらがどのように演じるかも、なんとなく予想することができたので…。お二人が演じる天陽(吉沢)や照男(清原)から少し外れるような男の子になればいいなと思いました。
それと、実際に北海道の方の話し方を知りたいなと思って、撮影のあとにマネジャーさんと居酒屋に入って、お酒を飲みながら地元の方たちの会話を聞いていました(笑)。こんなトーンやテンポで話すんだな、と役作りの参考にしました。