辻仁成、映画の主人公に重ねて息子への思いを語る
キウェテル・イジョフォー初監督映画「風をつかまえた少年」が、8月2日(金)より全国公開となる。
それに先がけ、シングルファザーとして息子の子育てにも取り組む辻仁成をゲストに迎え、トークイベントを開催した。
本映画は、世界23カ国で翻訳(ほんやく)されたベストセラーを映画化したもの。2001年、干ばつによる貧困で中学校を退学になった14歳の少年が、当時人口のわずか2%しか電気を使うことができないアフリカの最貧国の一つ・マラウイで自分の頭脳と手だけを頼りに発電に成功。家族と村の人々を救うだけでなく、自身も大学へ進学し、2013年にタイム誌の「世界を変える30人」に選ばれたというもの。
辻は、本作で描かれる親子の絆と、父として見た本作の14歳の少年の姿について感じた気持ちを語った。
辻「映画の力を改めて感じた」
ほぼ満席の場内で大きな拍手に迎えられながら、辻が登場。あいさつ後に、本作の感想について「これから皆さんが見るのであまり言えませんが、いい映画でした」としみじみと語り、会場からは笑い声が。
続けて「全編を通して映像がとってもきれいで、実話の元になった方も最後に出てきて、二度感動する。電気がない場所で学ぶことを知った少年が、自家発電で風車をつくり上げることの大変さや、人間の限りない力、ひたむきに努力する姿に心が洗われました。感動し、映画の力を改めて感じた」と熱い感想を語った。
本作は、2001年にマラウイで起こった出来事。何の予備知識もなく作品を鑑賞したという辻は、「初めマラウイってどこの国だろうって。英語で話しているけど、英語が公用語ということも映画を見て初めて知った。監督も父親役として出演していることが後から分かった。何も知らないで見ていたから、その分、映画を見た素直な感動が大きかった。そういうことも映画の素晴らしさかなと思った」とコメント。
8月2日(金)より全国公開
監督・脚本・出演=キウェテル・イジョフォー
出演=マックスウェル・シンバ、アイサ・マイガ
原作=「風をつかまえた少年」ウィリアム・カムクワンバ、ブライアン・ミーラー著(文藝春秋刊)
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