ホラーなのに笑いが起きる? 沖縄の芸人がホラードラマの監督に挑戦!
8/2(金)よしもと沖縄花月にて、ホラードラマ「しに怖い夜」の完成披露試写会が行われた。
「しに」とは沖縄の方言で“とても”という意味を表す。「怖いことはもちろん家族で楽しく観ることのできる真のホラー」をコンセプトに、沖縄県内で活動しているお笑い芸人が沖縄の風習や習慣を盛り込み制作、監督を務めた。
上映を前に監督を務めた山城智二、ベンビー、松田正 (初恋クロマニヨン)、プロデューサーの高山創一氏が登壇。
高山氏は「山城さんと以前から映像制作をしていて、今回は自主制作で考えていた。どこで公開するなんて考えていなかったが、テレビ局が企画を面白がってくれてテレビ放送に繋がった。自主制作だからといって手は抜いていません」と出来栄えに自信を見せた。
山城は「芸人が怖い作品の監督をすることに面白さがある。笑いと恐怖は別物のようで、実はとても似ている。芸人が手掛けることがポイント」と企画の魅力をアピールした。
上映を終えると監督、キャストが登壇し撮影の感想や苦労した点など、エピソードを明かしてくれた。
松田監督の「ピアス」の主演を務めた砂川英依は「演技経験の少ない私の意見を松田“監督”は取り入れてくれて嬉しかった。鑑賞後も恐怖の余韻が残りドキドキしていた」と作品の感想を振り返るが、“監督”と呼ばれるたびに照れる松田を見て、周りの芸人からツッコまれる場面も。初の監督という立場に慣れない様子を見せた。
主演、監督を務めたベンビー監督の「波間の女」の撮影では、「演技をしながら自分で“カット”をかけるのに苦労した。間の取り方にこだわりつつ、要所で笑いも起こったのでホッとした。(ホラードラマだが)笑い無しは我慢できなかった」と芸人ならではの制作の想いを語った。
「運転代行」の知念だしんいちろう監督は夜のシーンがメインの為、撮影が明け方5時まで及び撮影の最中も怖かったと当時を振り返る。
また、謎めいた女を演じた知念ありかは役作りのため6日間絶食したことを語ると、会場から驚きの声が上がった。
「旧盆帰り」の主演、仲間星奈の「(台本を読んで)好きと思った」の言葉に「え?俺?」と勘違いをする山城監督。芸人からの総ツッコミに会場は大爆笑。山城監督は続けて「これがこの企画の真骨頂。作品はホラー、監督は芸人、怖い作品を観た後でもしゃべらせると面白い。トークまでが企画」と話すと、周りから「確かにこんなにしゃべる監督は見たことがない」とツッコまれ、会場は再び笑いが起きた。
作品は沖縄県内複数の劇場で上映されるほか、8月10日(土)にQAB琉球朝日放送で放送される。
8月10日土曜昼4:00-5:00
QAB琉球朝日放送