映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」のDVD&Blu-rayが2月2日(水)に発売されることが決定し、監督を手掛けた本広克行がインタビューに応じた。
同作は、'97年にフジテレビ系で連続ドラマとして放送された後、スペシャルドラマや劇場版、スピンオフ作品が次々と制作された人気刑事ドラマの劇場版第3弾。新湾岸署への引っ越し真っただ中の湾岸署に8つの事件が襲い掛かる。
――プレミアム・エディション版にはさまざまな未公開シーンが収録されているとのことですが?
「劇中に出てきた、和久さん(故いかりや長介さん)の言葉がつづられた“和久ノート”の中身を一部収録しています。シリーズを通して和久さんが言っていた名ぜりふ『疲れるほど働くな』とかね。これを作るのは気を使いましたね。どれくらいの大きさなのか、日記なのか、どう持ってたのか、質感などいろいろ吟味して、出来上がったときはジーンとしました。『いかりやさん生きてるんじゃないか』みたいな。織田裕二さんや深津絵里さんも『見せて見せて!』って。これは大変な代物を作ったなと」
――筆跡も似せたんですか?
「似せました。あと、いかりやさんの自伝『だめだこりゃ』(新潮社)から言葉を引用したり、和久さんが考えそうな歌や、全く関係ないことを助監督とかと考えて作りました」
――見応えがありそうですね。ほかにはどのようなシーンが?
「遠山俊也さんが演じた森下刑事が新湾岸署の電源室に1人閉じ込められるシーンがあるんですが、劇中では3秒くらいしか使ってないんです。でも本当は18分間のドラマがあって、彼の葛藤(かっとう)とか、家族の写真見たり、すみれ(深津)さんのスピーチ聞いて泣いたり、寒くてダンボールにくるまったり。それを18分1カットで撮りました」
――それはすごいですね。
「遠山さんは舞台の役者さんなので器用に何でもできるんですよね。結果、僕が今まで撮ってきた中で一番長いカットになりました(笑)」
――あと、気になっていたんですが、「“青島コート”紛失事件」の犯人も明らかになるとか?
「そうですね。湾岸署のメンバーがちょっとずつ手を加えていって、結果として紛失してるんですが、その辺りも詳しく描かれています」
――なるほど。実は「踊る」シリーズの大ファンなので、さらにいろいろ聞かせていただきます。
「どうぞ(笑)」
――ありがとうございます。まず本作に、テレビ版にたびたび登場していた森廉さんが再登場したのには驚きました。しかもあのような形で…。
「圭一(森)は利用されてるだけなんです。廉はドラマ『お金がない』('94年、フジテレビ系)から織田さんと共演していて実はそこからすでにリンクしているんです」
――なるほど…気付きませんでした。ちなみに話がそれるんですが、リンクといえば劇場版1作目の「THE MOVIE」('98年)で、警察官のコスプレをして湾岸署内で窃盗を繰り返していた犯人は、スペシャルドラマ「秋の犯罪撲滅スペシャル」('98年、フジテレビ系)にも出ていましたよね?
「“大人計画”の正名僕蔵くんですね。でも甘いです(笑)。彼はすでにTVシリーズの第3話から出てるんです。ディープファンは知ってますよ?」
――本当ですか!? 勉強不足でした…。
「『踊る』はマニアックで深いですよ(笑)。僕らスタッフが『あのときのあいつをここで登場させましょう!』って、楽しんで作ってるので。今作でも廉が『甘い食べ物は嫌いなんだよ』って言ってるシーンがあるんですが、そこも第1話からリンクしてます」
(本広克行監督インタビューPART2へ続く)
DVD
スタンダード・エディション 3990円
プレミアム・エディション(本編ディスク1枚+特典ディスク2枚) 7140円
【初回限定生産】カエル急便おまとめパック(プレミアム・エディション+「係長 青島俊作 THE MOBILE 事件は取調室で起きている!」DVD1枚+「深夜も踊る大捜査線3」DVD1枚) 13545円
Blu-ray
スタンダード・エディション 4935円
プレミアム・エディション(本編Blu-ray1枚+特典DVD2枚) 8085円
【初回限定生産】カエル急便おまとめパック(プレミアム・エディション+「係長 青島俊作 THE MOBILE 事件は取調室で起きている!」DVD1枚+「深夜も踊る大捜査線3」DVD1枚) 14490円
2月2日(水)発売
発売元:フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
販売元:ポニーキャニオン
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