赤澤遼太郎、映画初主演で“男泣き”一発OK
2.5次元舞台で人気を博し、満を持して「先生から」(10月4日[金]公開)で、映画初主演を果たす赤澤遼太郎。
演じる中でさまざまな発見があったという。
「映像作品には憧れがあったので、お話を聞いたときはうれしかったです。舞台も大好きですが、映画は全国で見られるので、家族が『また親戚に自慢できる』って喜んでくれました(笑)。映画の撮影は、舞台のお客さんに見せる意識よりも、物語を作ることをお客さんが垣間見るのだという意識が必要だと感じました。そこに気付いたことで、演技の幅が広がるといいなと思います」
役作りの方法も、この撮影期間中にたどり着いたものがあったそう。
「演技に真実味を持たせることが本当に大切だなと思うんです。例えば昔の記憶を思い出す芝居だったら、ただ思い出すだけじゃなくて、その日のにおいとか、日が差し込んだ加減とか、どういう声色で、どんなふうに相手が語り掛けてきたのか…。日常の言葉一つとっても、そういったディテールを考えてから演技に入っていけば、自然な芝居になるのかなって」
作品で演じる真北は、感情の起伏があまりない男。しかし、そんな彼が涙を流すシーンもあったそうで…。
「泣くシーンが一発OKだったのは自信につながりました。映画の撮影中は感情のアンテナがビビッドになっていて、感受性が豊かになっているなという自覚があったんです。深く考えずに、フラットに『泣こう』と思ったら自然と涙がこぼれてきて。舞台とはまた違う気持ちで臨んだからこそ生まれた、新鮮な演技をいろんな方に見てほしいです。今の僕にできる、全てを出し切りました」
自身の新たな姿を残した赤澤。今後の俳優としての目標は?
「映画『孤狼の血』を見て、松坂桃李さんの演技に憧れました。その場に役が生きている、憑依型の俳優さんじゃないかと思って、自分もそんなふうになりたいなと。いろんなタイプの俳優さんがいて、自分の感情に指示を出して、忠実に動く方もいらっしゃると思いますが、僕は松坂さんのような俳優になりたいです」
取材・文=イワイユウ
10月4日金曜日 公開
配給:PERFECT WORLD
©有限会社エスエルエフ/PERFECT WORLD