瀬々敬久監督が映画タイトルに込めた想い…佐藤浩市と明かす舞台裏
――では、反対に佐藤さんから見ての監督の魅力とは?
佐藤「『ヘヴンズ ストーリー』でご一緒したときから、瀬々さんの中で対峙したいものがはっきりしていて。瀬々さんの作品は“人”というのがテーマ。『64-ロクヨン-』はある意味プログラムピクチャー(※)だと思うのですが、瀬々さんの中には『ヘヴンズ ストーリー』があれば、『友罪』も『楽園』もある。同じものにならないように(でもテーマを貫く姿勢はそのままで)やるっていうのかな。そういったことを目指されてる。目指してるわけじゃないんだろうけど、そこにいってしまうっていうことに、毎回気付かれながらやってるところじゃないですかね」
※前編・後編に分けた『64-ロクヨン-』は、2本立て娯楽大作
瀬々「面と向かって言われるのは恥ずかしいですね(笑)。犯罪と人間みたいなことはピンク映画のころからやってたんですけど、そういった意味では『64 -ロクヨン-』っていうのは大きな映画の中で初めて犯罪と人間をテーマに撮れた作品だったんですね。題材と自分のやりたかったことが合致したというか。自分にとっては非常に大切な作品でもあるし、それでなんとなく自分のフォームというか、軸が決まってきた感じも自分の中であるというか。『友罪』とか『楽園』につながっていくことができたっていう気がしています」
9月22日(日)夜9:00-11:50
「64 -ロクヨン- 後編」
9月29日(日)夜9:00-11:50
日本映画専門チャンネルで放送
※瀬々敬久監督、佐藤浩市インタビュー付き