――ファッションは苦手と以前お話されていましたが。
上京前の私は私服センスもなくて、ネット上で「なしこ…私服ダサい」と言われることが多々ありました。
それがすごく悔しくて、上京してからは陰でファッションもメークも勉強して、おかげで少しずつ「その服、どこの?」「メークの仕方教えて!」と私を参考にしたいと言ってくれる女性も増えてきて、それがとてもうれしかったし、励みになったのを覚えています。
――そして、ファッション誌「bis」のレギュラーモデルへ。
自分の中では常に新たな目標を作って活動していて、それを達成できるまで頑張るというスタイルなのですが、上京して1年前くらいたった当時の隠れた目標の一つが、ファッション誌のモデルでした。
最初、「bisの撮影(仮)」とスケジュールに見つけた時には、うれしいよりも「え、私? 私でいいんですか? 本当に出られるんですか? 『bis』ってファッション誌ですよね?」って感じで。
普段そんなにスケジュールに敏感じゃないんですが、前々日も前日も、何度もマネジャーに確認しました(笑)。
そして、撮影も終わり「bis」の登場が決まったと告知をすると、男性のファンの方はもちろんですが、自分が思っていた何十倍も女性の方々からの反応があって…。
――そのファンの方々の反応を見て、どう思われました?
自分のためにやっていた努力や挫折をファンの方たちはずっと見てくれていて。「なしこタソが頑張ってるの知っているからファッション誌決まったの、うれしい!」「努力したかいがあったね。おめでとう!」「なしこちゃんのファッション誌、絶対買うね」って自分のことのように喜んでくれて。
当たり前だけど、結果につながらないことの方が多くて何度もくじけそうになったけど、でも家族も地元もファンの方々もこんなにも喜んでくれて、意味のないことなんてなかったんだなと改めて実感しました。
――最後に2年間の総括をお願いします。
総括って言われるとすごく難しいんですけど(笑)。でも、そうですね…今まであまり言ってこなかったんですけど、この2年間順風満帆な2年間だったわけではなくて、私の中で努力しているのにオーディションはほとんど落ちるし、雑誌のお仕事も減った時期もあって。
そして行き着いたのは、重要なのは努力しているかどうかではなく、結局は他人が見てどう思うか、そして何よりも結果につながるかどうかの問題だということでした。
だからこそ、自分の不甲斐なさに悔しさも感じれば逃げ出したくなった時期もありました。
そして、そんな中でもここまで続けられたのは家族や友人の応援、そしてファンの皆さんの応援のおかげだと思っています。
私は結構強がりなタイプなので、あまり苦労してるだとか頑張っているだとかを表に発信することは少ないのですが、裏でたくさん悩んでいて、その度に皆さんの言葉に励まされていました。
そんな中で決まった今回の「bis」レギュラーモデル。ようやく今までの努力が結果につながったのかなという気がしています。
まだまだ私自身、ファッションもメークも勉強中の身ですが、「bis」さんを通して、みんなで一緒にファッションやメークの勉強をしていき、その楽しさを発信していけたらいいなと思います。
さらに今年は舞台に二つも出させていただくなど演技のお仕事もさせていただけるようになったので、これからももっと演技の仕事にも携わっていきたいなと思っています。