「イケイケな洋楽がかかっていることにも驚きました」
――役作りで心掛けたことや意識されたことを教えてください。
吉岡:作品のテーマの1つに“愛”があったので、それを軸にしました。
僕の中で一番の核になっていたのは、「悪魔が来りて笛を吹く」で倍賞美津子さん演じる節子にかけられた「お前の仕事は人に生きる理由を見つけてやることだ」というせりふ。難事件を解決する中で助けることができなかった人もいることに苦悩する金田一がようやく笑顔になれる救いのせりふでもあったので、それは忘れないようにしようと思いました。
今回は、たたりに関して「“もしも”(あの時、こうしていたら)と思うから人は呪われるんだ」ということが1つの答えになっているなと思うのと同時に、イーグルスの「Desperado」がかかると色んなものに愛が満ちていく感じがするんですよね。
その部分がこれまで映像化されてきた「八つ墓村」とは違うな、“令和版”だなと思います。
――村上さんは撮影はいかがでしたか?
村上:わりとシーン数が多かったので、かなり必死でした。撮影中は心と体の距離が追い付かないというか…。
僕自身は台本を読んでいるので誰が犯人か分かってはいるのですが、怪しいなと思う役の方がみんな映画「スター・ウォーズ」シリーズのダース・シディアスに見えてきて…(笑)。
役に入り込まれていたので、結構怖かったです。常に疑わしい人が身近に居たので、信じていいのか分からないし、心と体の距離が追い付いていませんでした。
作品に関しては、「悪魔が来りて笛を吹く」も見ていましたが、見ごたえのある作品だなと。吉岡さんや他の出演者の方々も映画で活躍されている方が多いということや2時間の作品ということもあって、映画を見ているような感覚になりますよね。
また、横溝正史作品という日本の伝統的な作品に、イケイケな洋楽がかかっていることにも驚きました。