濱田岳、“恐妻”水川あさみの罵声に「役とはいえ正直つらかった…」
あいさつで立ち上がろうとして着席を促され、地声で話し出そうとして「マイクを…」と指摘されるなど、冒頭から濱田・水川の爆笑を誘った足立監督。
「普段はシナリオライターで、監督はまだ2作目。こういった場に慣れてないんです」と照れながら、愚痴った脚本家仲間に勧められ、自身と妻との関係を映画にした経緯と、怒るどころかむしろ「さらにヒドいセリフに変えてくれた」という妻との“共同執筆”を語った。
一方、濱田は「子どものころから役者をやっているけど、実はこういった映画祭に出るのは初めてなんです…」と神妙に語りだしながら、「初めて映画祭に出る作品がこの豪太という役で、非常に残念です!」と続けて会場を笑わせた。
モデルとなる“クズ男”が目の前にいる状況について、濱田は「水川さん演じるチカによく『ヘラヘラしやがって』と言われるんですけど、どういう表情? と思って監督を見るとまさにヘラヘラしている。さすが監督!と思いました」とトボけた。
さらに、夫に罵声を浴びせ続けるカロリーの高い役を演じた水川は「現場でヘラヘラする濱田さんを見ていると、罵声も自然と出て、どんどん声も大きくなっていきました(笑)。しかも監督と2人で並んでたときの腹立たしさと言ったらまぁなかったです」と笑顔。
しかし「馬鹿野郎と怒鳴るときも、そこに愛情が見えるように、監督がもうちょっと優しく、もうちょっとキツくって意外と細かく演出してくださって。
また、台本にない方向の面白さも私たちから引き出してプラスしてくれたから、家族感が増したのかもしれません」と振り返った。
罵声を浴び続けるのは「役とはいえ正直つらかった」という濱田は、「でも人間って不思議で、監督も言ってたけどだんだん慣れて、面白くなってくるんですよ。水川さんに迫真の『死ね!』を言われても『あぁ、今のいい“死ね!”だったな~』って思うから、後半は楽しくて仕方がなかった(笑)。人間の防御本能に感心しました」とコメント。
さらに「監督の自宅で本読みをして、撮影もさせてもらって…監督が全部さらけ出してくれたのでやりやすかったです」と打ち明けた。
2020年公開予定