タッキーが歴史上の英雄たちに早替わりで10変化!
滝沢秀明が演出を手掛ける舞台「滝沢歌舞伎-TAKIZAWA KABUKI-」がことしも東京・日生劇場で4月8日に開幕。同劇場で12日、公演前に滝沢が囲み会見に取材に応じた。
同舞台は、'10年に新橋演舞場で上演していた舞台「滝沢演舞城」を日生劇場に舞台を移し、公演タイトルも「滝沢歌舞伎」と改めたもの。第1幕ではことしも滝沢が本格的な歌舞伎に挑み、春の踊りや和太鼓の連弾で観客を魅了。滝沢が源義経や織田信長ら歴史上の英雄たち10人を早替わりで見せていく演目「“乱”十役」が追加され、さらにパワーアップした。また、第2幕では平将門を題材に壮絶な一生を描きながら、大きなスクリーンを使用した“4Dフライング”と本格的な殺陣アクションが展開していく。
舞台「滝沢演舞城」から数えて6年目となる滝沢は「この季節になると、“滝沢歌舞伎”の季節だなぁって最近は自分でも思いますね」と毎年恒例となっている舞台に胸を張った。また、3月11日に発生した東日本大震災については「僕らはちょうどけいこの最中で、その後もけいこが10日間くらいストップしてしまった。悩んだ時期もありましたが、僕ら以上に大変な思いをされている方がたくさんいるので、その方以上に僕らが頑張って幕を開けようと決めました」と開幕への葛藤(かっとう)を吐露。不安定な状況の中でも来場するファンについて、「ファンの方のありがたみをあらためて感じましたよね。今までファンの方に応援してもらっていたので、この時期は僕たちがいろんなエールを送れたらいいなと思っています」と被災地を案じた。
すでに終えている初日公演については「(お客さんが)たくさん拍手をしてくださって、その拍手が鳴りやまなかったんです。そのとき、『頑張って幕を開けてよかったな』と感じた瞬間でしたね」と振り返り、喜びをあらためてかみ締めた。また、ことしの演目のこだわりついて尋ねられた滝沢は「たくさんありますけど、今はもうどうでもいいかなって思ってます、正直。そんなことよりも、まずはお客様と触れ合う時間や作品を通じて皆さんとの気持ちの再確認が出来る時間にしたいですね」と力強く宣言した。
さらに、「いろんな方の愛とか、命の大切さをあらためて実感しました。日本人の底力というか強さをすごいなと思いましたね」と震災後に感じたことを明かし、「僕らがとにかく頑張って引っ張っていきたい。被災していない僕らが、まず元気になって被災している方を元気付けるのが役目」と気を引き締め、最後に震災の影響で来場できないファンに向けて、「僕たちは2席空いているなぁとか分かりますし、いなくても僕らはその人たちのために一生懸命やろうとみんなで決めました。時間がかかってでも、東北地方にいる方に僕たちからメッセージを伝えたいし、僕らはずっと皆さんのことを見ているって伝えたいですね」とメッセージを送った。
4月8日(金)~5月8日(日)
※5月3日(月・祝)、4日(火・祝)、5日(水・祝)は、こどもの日特別公演