――これまで撮影してきた中で、特に印象に残っているシーンがあれば教えてください。
体を使うという意味では、4話のボクシングの回は壮絶でしたね(笑)。場の空気もあって場所も後楽園ホールで。自分もリングに立つとは思っていなかったので、ボクシングの経験が生かせて良かったなと思いました。
セリフ回しの難易度が高かったのは6話ですね。あとは9話で、リストランテという一つの場所の中で事件が起こって、いろいろなことが解明されていくっていうのは大変でした。でも、終わった時の達成感はこのチームの一体感を得られた瞬間でもありました。
――獅子雄にとって若宮との関係の変化についてはどう感じていますか?
若宮がだんだん獅子雄を受け入れ始めているのではないかと思います。獅子雄みたいな人が居たら面倒くさいじゃないですか(笑)。憎まれ口をたたきながらも獅子雄を受け入れていく若宮っていうのは、この物語の中でもまた別の一つのストーリーになっていると思います。
今後若宮とはどうなるのか分からないですが、獅子雄からは一人前にやっていけるように育ってきているなと、そう感じているんじゃないですかね。
――クランクイン時に比べて岩田さんとの距離感は縮まってきましたか?
岩ちゃんとも蔵さん(佐々木蔵之介)とも「初めまして」の時よりは縮まっていると思いますしチーム全体として、現場の時間がすごく楽しいと個人的には思っていて、本当にそれはありがたいことだと思います。本当にポジティブなメンバーがそろっているなと。
――岩田さんの俳優としての魅力を教えてください。
共演していく中で、ツッコミの切れの良さは魅力が光るところですね。彼なりにいろいろ考えて、言葉を足したり、日々横で見ていて、この作品を良くしようという一生懸命な姿を見ているので、そういう意味では自分も他のキャストもみんな良い刺激になっているんじゃないでしょうか。
――獅子雄を演じる上で、監督から言われた印象的なことがあれば教えてください。
「ドアは閉めない(笑)」。例えば、冷蔵庫のドアを開けてもドアは閉めない、玄関のドアを開けてもドアは閉めない、車を降りてもドアは閉めない(笑)。
「本当にそれでいいんですか?」と聞き返してしまったほど、かなりインパクトが大きかったですね。一回やると、やり続けなきゃいけなくなるので。今のところはそれをちゃんとクリアしています。
――最後に、またこのチームでドラマを作りたいと思いますか?
このメンバーでお仕事をさせてもらえることが自分は楽しいので、それはありがたいことだなと思うし、どういう形であれ、見たいと言ってもらえるのはうれしいですね。いつか獅子雄の過去を“エピソード0”としてやったら面白いなと思います。