深川麻衣、岸井ゆきの、多部未華子、そして岡崎紗絵…今泉力哉監督作品で輝いたヒロインたち
「アイネクライネナハトムジーク」(2019年):多部未華子
“出会い”をテーマに描かれた本作。ヒロインに選ばれたのは実力派女優・多部未華子。劇的な出会いを待っていた佐藤(三浦春馬)と偶然出会う、本間紗季を演じる。そんな彼らは、10年付き合うものの少し倦怠気味のカップルに。
「なんで私たち一緒にいるんだっけ?」と刺激的ではない日常に疑問を抱き始めていた紗季と、結婚を考えていた佐藤を中心に巻き起こるめぐり逢いの連鎖が、10年の時を越えてつながり、何となく過ぎていく日常も好きになる、温かくいとおしいラブストーリー。
「あの時、あの場所で出会ったのが君で本当に良かった」と思わせる多部の穏やかな魅力が、今泉の手で存分に引き出されているのが印象的だ。
「mellow」(2020年):岡崎紗絵
オシャレな花屋「mellow」を営む夏目誠一(田中圭)。独身、彼女なし。好きな花の仕事をして、穏やかに暮らしている。
めいっ子のさほを連れていくこともある近所のラーメン店は、代替わりして若い女主・木帆(岡崎紗絵)が営んでいる。花屋の常連客には近くの美容室の娘、中学生の宏美(志田彩良)もいる。彼女はひそかに夏目に憧れている。
ある日、花屋の顧客の人妻、麻里子(ともさかりえ)に恋心を打ち明けられる。しかも、その場には彼女の夫も同席していた。さまざまな人の恋模様に巻き込まれていく夏目だが、彼自身の思いは…。
さまざまな形の片思いが描かれている本作のヒロインを演じた岡崎は、初ヒロインながら日常と地続きといえる今泉作品の空気感を、見事に自身の役へと取り込み、今までのヒロインに引けをとらない“今泉ニューヒロイン”として、彼女の新境地を見せている。
2020年1月17日(金)東京・新宿バルト9、イオンシネマ シアタス調布ほか、全国公開
<スタッフ>
監督・脚本:今泉力哉
主題歌:並木瑠璃「花になる」 音楽:ゲイリー芦屋
製作プロダクション:ダブ
配給:関西テレビ放送、ポニーキャニオン
<キャスト>
田中圭、岡崎紗絵、志田彩良、
松木エレナ、白鳥玉季、SUMIRE、
山下健二郎(友情出演)(三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)
ともさかりえ、小市慢太郎