<芳根京子>いつも全力投球のヒロインは謙虚な“芝居の申し子”…山田涼介も驚嘆の「女優魂」
芳根京子は“演技の化け物”
芳根が演じた真希は、遼一(山田)と同じ大学に通う幼なじみで、幼い頃に記憶を消された過去を持つ女性。
今回、初めて芳根と共演した山田は「芳根さんはすごいんです! 真希が号泣するシーンで、何テークか撮ることになったのですが、芳根さんは毎回同じところで泣くんです! すごいでしょう? 僕が今まで出会ってきた女優の方の中でも、一番感情の揺さぶりが激しい人かもしれませんね」と賛辞を惜しまない。
これまでさまざまな映画・ドラマに出演してきた山田をしてここまで言わしめる芳根。
さらに、山田は撮影前の台本読みの段階から芳根に驚かされていたようで、「最初の本読みはキャストの方々が全て集まるので、皆さんどういう感じでくるのかな?と探り探りになることが多いのですが、芳根さんは最初から全力投球。思いっきり泣いていて。それを見て自分を反省しました(笑)」と振り返った。
流れを把握する意味合いもあり、多少力を抜いても許されるはずの台本読みの場も全力で臨むその姿勢。
12月10日に行われた本作の完成披露メモリアルイベントでは、山田はそれを受けて「化け物の類というか…悪い意味じゃないですよ!(笑)」と評するほど。
また、メガホンを取った平川監督も「すごい女優だと思います。役への没頭具合、入り込み方とかが尋常じゃありませんでした」とその“女優魂“に驚きを隠さない。
一躍彼女を有名にした“オモコー”の天真らんまんなヒロインから、初の“月9”ドラマ主演作「海月姫」(2018年、フジテレビ系)での個性強めなクラゲオタク役、そして2018年秋公開の「累-かさね-」での醜い容貌に強いコンプレックスを抱いて生きてきた天才…。
幅広い役柄に“没入”し、見事に体現してきた芳根が今回演じる真希は、原作者・織守きょうやの心をも動かしたという。
「芳根さんが演じた真希は、何気ない表情にすごく細かい感情が読み取れてすごく良かったです。セリフを言う前のちょっとした表情など、小説では描けないような部分を表現していただいていました」と絶賛する。
20代前半にして「アカデミー賞」の新人俳優賞、月9主演、朝ドラヒロインも経験していたら天狗になってもおかしくないのだが、芳根をオモコーの頃から取材してきた編集者は「演技力だけでなく、“人間力”も完璧な方です」と力を込める。
「芳根さんは、それこそオモコーの頃から誰に対してもハキハキ元気にあいさつをされていた印象ですが、それは今でも全く変わりません。
あれだけ売れていて、今や誰もが知る女優なのに、必ず宣伝イベントの冒頭あいさつでは『芳根京子と“申します”』と自己紹介する。『芳根京子です』じゃなくて。主演作でもですよ? その謙虚さ、なかなかできることじゃないですよね」と興奮気味に語る。
キャスト・スタッフを驚嘆させ、原作者をも唸らせた芳根の演技とその真面目で謙虚な人柄。
2019年も時代劇、反抗期の女子高校生、初の検事役、そして久々の声優挑戦…。女優としてさらに磨きがかかった芳根に、本作でも大きな注目が集まりそうだ。