リリー・フランキー×斎藤工、W主演作は“サークル感”が漂う「プロがやらないことが頻繁に起きています(笑)」
リリー・フランキーと斎藤工がW主演を務める、1月16日(木)スタートの5週連続ドラマ「ペンション・恋は桃色」(毎週木曜夜1:25-1:55※2月6日[木]は夜1:35-2:05、フジテレビ)。W主演の2人が囲み取材に応じ、4日間の泊まり込みで行われたという撮影や、即興劇のような雰囲気のある本作の魅力について語った。
現代版「男はつらいよ」のような本作は、少しさびれたペンション「恋は桃色」を営むテキトー中年男・シロウ(リリー)と、ひょんなことからシロウの元に居着くようになったワケあり青年・ヨシオ(斎藤)が、マドンナたちに振り回されながら不器用に毎日を過ごす姿を描く。
さらに、シロウの娘で足の不自由なハル役として伊藤沙莉、シロウの父で施設に入っているキヨシ役として細野晴臣も出演する。
どの瞬間を撮られてもドラマが成立したはず
――オファーを聞いた時の感想を教えてください。
リリー:話を聞いた一カ月後くらいに偶然、工くんに会って、「あの話聞いてる?工くんだけ決まっていて、何も決まってないらしいんだけど」と声を掛けたら、「知らないです」と言われたので、「絶対ないな、この話」と思って時間が過ぎるのをただ待っていました。最初に見せてもらった台本は、ほとんど「万引き家族」(2018年)で、「これじゃ無理でしょ」という話もしていましたから(笑)。
斎藤:僕は、最初に聞いたのはリリーさんからなんですけど(笑)。時間があったわけではないのに、その後から日々、リリーさんと清水(康彦)監督と小林(有衣子)プロデューサーが話し合いを重ねて、台本がどんどん変化して、魅力的になっていって。
実現性というパーセントは高くなかったと思うのですが、細野さんだとか沙莉ちゃんだとか、そこに関わる人が魅力的で、見たいなと単純に思ったので、いい意味で選択肢はなかったですね。
リリー:本当に映画研究会みたいな感じで始まって、撮影中も近くのペンションに泊まっていましたし、一日の撮影が終わった後も、工くんとずっとまきストーブにあたりながら「明日の撮影はこうしたらいいね」とかを話していました。その案も結構実現されていたので、本当にサークル感がすごかったです。
斎藤:オン・オフがなかったので、どの瞬間を撮られてもドラマが成立したんじゃないかと思います。
リリー:もう(カメラを)回せばいいのにという時もありました(笑)。僕らが(酒を)飲んだりしていて、工くんが「お風呂に入って先に寝ます」とか言う時には、お風呂に入っているところを見に行って、「お湯熱くない?」とか言ったりもしましたね。