朝ドラ「おひさま」出演中の満島ひかり、「3人の時はとにかくふざけています」（笑）
NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「おひさま」で筒井育子役を演じる満島ひかりにインタビューを行った。
満島の朝ドラ出演は'08年の「瞳」でヒロインのダンス仲間・橋本純子を演じて以来2作目。「おひさま」ではものおじしない発展家だが、実は細やかな心を持つ少女・育子を演じている。そのほかにも数々のドラマや映画などで活躍中の満島の素顔に迫った。
――岡田惠和さんの台本を読んでみて感想を教えてください。
とにかく面白くて、毎回笑いと涙なしでは読めないような台本です。けれど自分の想像で読み進めて、いざ現場に立ってみると、これがなかなか難しくって。現代の陽子の回想に沿って話が進むので、私たちが生きる世界は断片的に切り取られていて、1の次に5に飛んだり。はじめは時間の動く早さに戸惑いましたが、今はだんだんと面白くなっています。まだ撮影は続きますが、「おひさま」は素敵なドラマになっていますよ。
――満島さんはどんな高校生活を送っていましたか？
学生の時からお仕事をしていたので、ドラマの中で、できなかった学生生活をしているような感じです。育子みたいに普通に学校行って、普通に友達と適当に楽しんでみたかった、と思います。トイレ掃除は好きだったけど（笑）。
――セーラー服は着てたんですか？
ブレザーでした。なんかお嬢様な高校で、長いスカートに、三つ折のソックスで、髪の毛もみんな真っ黒で、『ご機嫌よう』なんて、女学校に似た学校でした。でもさすがにもう制服はきついですよ。
――特に違和感はないですよ。
えー、それは3人とも20代だからですよ！ 低学年生の役で本物の17歳の子たちがやって来た時に、もうあまりの違いに「これはまずい」ってなりましたもん。だから「周りも20代でお願いします」と頼んでおきました（笑）。
――井上真央さんとマイコさんと共演してみていかがですか。
とっても仲良くなっちゃって。お互いからの、もらい泣きやもらい笑いや、もらいギャグもしょっちゅうです（笑）。台本を読んでいると、すんなりと想像できる感情や行動でも、実際やるとなると、やっぱり簡単ではないことの方が多くて。でも、真央ちゃんとマイコちゃんのことをすごく好きになれたから、なにか、誰かのために我慢したり、一緒になって喜怒哀楽するようなシーンでも、ちゃんと温かな心を持ってスッと入っていけます。
――普段、3人ではどんな会話をしていますか？
とにかくふざけてます、なーんて（笑）。私が休みの日に、真知子がパーマネントヘアーにしちゃうシーンの撮影があって、その髪型のままサングラスをかけて怪しい顔をしたマイコちゃんの写真を、真央ちゃんが送ってきたり、村上堂のお芋の飴で歯の型をつくって、それを本番前までくっつけてケラケラとはしゃいでいたり。遊びと集中の切りかえが早い3人組なんです（笑）。楽しいです。
――昭和初期の時代の人たちのことをどう思いますか？
その当時を、経験したことはないですけど、私は今の時代よりも豊かで幸福そうだなって思っています。水を出すにも井戸で汲んだり、今では当たり前のものにすごく手をかけて生活をしていて、素敵だと思います。私も今、少し古いおうちに住んでいて、なんだかんだ手間はかかるのですが、手間がかかるほどいいんです。育子たちの生きるこの時代は、物事や人との繋がりのひとつひとつがゆっくりじっくりで、好きですね。私の大好きな祖母たちもみんなこの時代の人だし、チャーミングですよね。
――ドラマを演じていて、影響を受けてしまうことはありますか？
すごく丁寧にしゃべるようになって、人の言葉もゆっくり聞くようになりました。人に優しくなった気がしますね。ドラマでも映画でも、役をいただくと、自分とは別のその人の人生を、自分の人生と照らし合わせながら考えるから、影響を受けるんです。いいことも悪いこともいろいろ学びがあって。だから「おひさま」はいいですよ。理想とするものがいっぱい詰まっているから。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
毎週月曜～土曜朝8:00～8:15 NHK総合ほかで放送
