物語の謎を巧みにコントロールする脚本家・林宏司
「深山さんと黒岩さんは、患者さんに対する姿勢がちょっと違います。どちらもあってしかるべきだし、どちらも正解であり不正解だと思います。ただ、今出川先生が深山さんにずっと言うじゃないですか。“変わることも必要だ”と」
この言葉の意味が、これからの鍵になっていくかもしれない。
「まだその意味は分かりません。何かをすごく含んでいるような気がしますけど。いや、本当は何の意味もないかもしれない(笑)。三浦さんがひょうひょうと演じられるので。何か大きなものを成し遂げようと深山さんに吹っかけているのか、何も知らない人なのか。私たち4人は、今出川先生の手の上で踊らされているのか。ただ“あんたたち、頑張ってきて!”と言っているだけの人なのか」
物語として、そうした謎の部分を巧みにコントロールしているのが、脚本家の林宏司である。
「林さんは『BOSS』(2009年、フジテレビ系)、『離婚弁護士』(2004年、フジテレビ系)でご一緒させていただいて、クスッとさせる笑いのセンスがすてきですよね。それでいてキュッと締めるところは締めて、ダーッと走らせるところは走らせて、その緩急も好きです」
故に、今後の展開が気になる。
「これからみんなの抱える問題がもっと出てくるかもしれないです。そして、4人がそろった理由も分かるんじゃないかなと。最後までその理由がなかったら、それもまた面白いですけど(笑)。でも、きっと何かがあると思います」
取材・文=洗川広二