「M−1グランプリ」で話題!ぺこぱインタビュー「軽々しく「『M−1―』優勝を目指します」とは言えません」【後編】
軽々しく「『M−1―』優勝を目指します」とは言えません
「M−1」の結果は3位だったが、環境は大きく変わったと言う。
松陰寺「よく話しているんですけど、Twitterのフォロワー数が5000人から16万人まで伸びて、ビビりました」
シュウペイ「声をか掛けられる機会が増えました。先日はタクシーの運転手さんから“『M−1―』でやったタクシーのネタ、面白かったです”と言われて、うれしかったな」
松陰寺「僕はメイクを落とすと、誰にも気付かれないので(笑)」
「M-1―」で大きく人生が変わった2人。今の新たな目標を尋ねてみた。
松陰寺「今は毎日が本当に…」
シュウペイ「エブリディ?」
松陰寺「そう、通訳ありがとう(笑)。エブリディ、経験したことない現場ばかりなので、全力で取り組んで…」
シュウペイ「どうしたんだよ、もっと松陰寺っぽいこと言えよ!」
松陰寺「…そうだね、政治家が法案をひとつ通すだけじゃなく、僕のひと言で世の中が少し変わっていく。そんな男になりたいね」
シュウペイ「ふざけてないで、マジメに答えなよ」
松陰寺「どっちなんだよ!(笑)」
シュウペイ「僕はもともとの夢である『東京ガールズコレクション』に出たい。あと渋谷・109の円柱とか、渋谷のスクランブル交差点から見える大型ビジョンに映る広告に出演したい」
松陰寺「もう一回、ギャル男をやれよ!」
シュウペイ「芸人としての夢はあんまりないんだよね、申し訳ないけど(笑)」
今年の「M−1―」では、優勝候補として名が挙がるのでは?と聞くと――。
松陰寺「もちろん目標ではありますが、たやすいことではないので」
シュウペイ「めちゃくちゃ大変です」
松陰寺「だから軽々しく“優勝目指します”とは言えません。本当の覚悟がある人しか、言っちゃいけない言葉じゃないかなって」
どんなネタで、勝負を賭けるのだろうか。
松陰寺「まだ決めてはいないんですけど、それこそシュウペイがやりたがってるHIP HOP漫才とか、過去にやったヤツは二度とやらないです(笑)。ここに来るまでに辞めた理由が、ちゃんとあるので」
シュウペイ「じゃあ“クリス松村漫才”も、もうやらないのか…」
松陰寺「おい、やめろよ! “クリス松村漫才”抜きでこの取材を乗り切れると思っていたのに、何で最後に言うんだよ!!」
シュウペイ「松陰寺さんは昔、もっとヤセていたんですけどそのときの顔が、クリス松村さんにめっちゃ似てたんです。ピタッとした服を着てストールを巻いたらさらに似たので、ボケとして取り入れたんですけど、全然ウケませんでした(笑)」
松陰寺「そのネタは、フタが厳重なゴミ箱へ捨てたはずなんだよ! 何で、ここで漏れるんだよ!!(笑)」
ぺこぱ略年表
2008年 「先輩・後輩」という名でコンビ結成
「ナイスデイ」という事務所に所属するも、すぐフリーに足を高く挙げるツッコミスタイルの漫才を始める。初め
てのライブ出演。
2009年 BL(ボーイズラブ)のコント・漫才を始める。
2010年 オスカープロモーションへ移籍。
HIPHOP漫才を始める。
2013年 「ぺこぱ」に改名。松陰寺がホスト風キザキャラの漫才を始める。
2014年 松陰寺が和服にローラーシューズでステージを動き回るようになる。「うつけもん」に出演。
2018年 現在の漫才スタイルの原型が完成。
2019年 「おもしろ荘」優勝。サンミュージックへ移籍。「M−1グランプリ」3位。
2020年 今に至る。
取材・文=篠崎美緒