「ニコニコ超会議2020」タイミングでも実施される「イベントホームステイ」って?
2月20日、千葉・千葉市中央コミュニティセンターでセミナー「ホームシェアホスト実務研修」が開催された。
今年、千葉市では4月17日(金)〜20日(月)に「ニコニコ超会議2020」、5月1日(金)〜6日(水)に「幕張ビーチ花火フェスタ2020/ピーくんpresents幕張メッセ“ドキドキ”フリーマーケット2020」が開催、さらに「東京オリンピック」「東京パラリンピック」といった大きなイベントが予定されている。それに際して、千葉市は“泊まる場所を探す旅行者と空き家・空き部屋を貸したい人をつなぐオンラインサービス”を提供するAirbnb(エアビーアンドビー)と連携し、イベント開催時に一般住宅での民泊サービスを可能にする「イベントホームステイ(イベント民泊)」を実施する。この日のセミナーは、そのホームシェアホストの希望者や興味を持った方を対象に行われた。
地域の人と旅行者をつなぐ「民泊」
最初に登壇した「未来ある村日本農泊連合」理事の小柳秀吉氏(株式会社トリップシード 代表取締役)は、「イベントホームステイ」実施の流れを説明。申し込みができる方の条件として、「千葉市内の住宅で応募者が現に居住している住宅であること」「宿泊者1人あたり床面積3.3平方メートル(2畳程度)が確保できること」「衛生上の管理が適切になされていること(シャワー、トイレなど)」「住宅用火災警報器が設置されていること」「ホームシェアホスト実務研修(今後、2月29日と3月8日に実施予定)を受講すること」などを挙げた。
ほかに、受入の心構えや準備しておく物(寝具、住宅用火災警報器)、ゲストの募集方法(千葉市と連携している宿泊予約サイト《Airbnb》、ブログやSNSを使ってホスト自身で募集する)、部屋の登録方法などを分かりやすく紹介した。
続いて登壇したのは、Airbnb Japan株式会社 執行役員の長田英知氏。「私たちが目指すのは、宿泊場所を提供することによって地域との交流を増やしていくということです。併せて、地域の人を旅行者の方々とつなげていくことによって新しいおもてなしの形を生み出していきたいと思っています」と方針を伝え、奈良県、徳島県など、国内での民泊の取り組みを事例に挙げて説明した。
実際にホストを経験した方がリアルな体験談を紹介
最後の登壇者は、千葉市で実際にイベントホームシェアホストとして、初めてゲストを迎え入れた神長家のケンジさんと息子のタカシさん。ホームシェアをやってみて良かった理由として「親と子の関係性の見直し」「シニア世代の生きがい作り」「遊休資産の活用」など具体的なエピソードを紹介した。というのがホームシェアをやってみようと思ったきっかけだったという。
そんな神長家の最初のゲストはウクライナ出身のダリヤさんとアンドリューさん親子。言葉も通じず、最初は苦労したようだが、身振り手振りを交えてコミュニケーションを取ったり、一緒に買い物に出かけるなど、徐々に距離を縮めていったというエピソードを、補助ホストを務めたミキコさんがスライドを使って紹介した。
「父(ケンジ)はもうすぐ83歳になりますが、ダリヤさん親子と長年一緒に生活してたんじゃないかと思えるぐらい普通に接しているのを見て、言葉の壁ってそんなにないんだなって感じました」とタカシさんが話すと、ケンジさんは「いろんな人に来てもらいたいです。僕は呑兵衛なので、お酒を飲む人が来てくれたらうれしいです(笑)。民泊をしてくれる人が増えることも期待していて、いつかそういう仲間で外国に行ってみたいです」と夢を明かした。
セミナー参加者の声も
セミナー終了後、参加者に感想を聞いてみると「私は以前はマンションで暮らしてましたが、そのマンションでは民泊ができませんでした。でも今年、一軒家を購入して民泊ができると思って、詳しいことを知りたくて参加しました。内装とか、いろいろ準備をしているので4月から始められるのがうれしいです」「分からないことが山積みなのでアドバイスしてもらいたくて参加しました。特に宿泊の値段ですね。自分の家に泊まってもらうのにどれぐらいの価格が適正なのか、アドバイスしてほしいです」と言った声が聞かれた。
「ホームシェアホスト実務研修」は3月8日(日)に開催。興味のある方はぜひ参加してみてはいかがだろうか?