韓国の大ベストセラー小説原作の映画「82年生まれ、キム・ジヨン」2020年秋日本公開が決定
大ベストセラー小説を原作とする韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」の日本公開が決定。2020年10月9日(金)より、新宿ピカデリーほか全国で公開される。
同映画の原作であるチョ・ナムジュ著の小説「82年生まれ、キム・ジヨン」は、2016年の秋に韓国で刊行された。
「韓国の82年生まれの女性で最も多い名前」である“キム・ジヨン”という名を持つ平凡な女性の、少女時代から結婚、出産に至るまでの人生を描く物語。そこには、韓国の女性が人生で行き当たる困難や差別、社会のひずみといったジェンダー問題が織り交ぜられていた。
放送作家の著者は、自らが受けたヘイト発言をきっかけに、子育て中に本作を書き上げたという。そんな問題提起の小説が韓国で刊行されると、「これは私の物語」と多くの女性たちが支持をし、130万部を突破する大ベストセラーとなった。
日本でも斎藤真理子による翻訳本が2018年12月に刊行されるとたちまち共感の声が広がった。ハイスピードで重版が続き、大型書店で品切れが続出するほどの大ヒット。カルチャー系のラジオ番組などで何度も取り上げられ、韓国のフェミニズムが大いに語られた。
絶大な共感から社会現象を巻き起こした話題作の映画化。2019年10月、韓国で公開されると3週連続No.1の大ヒットを記録した。
監督は、本作が長編デビューとなるキム・ドヨン。自身も2人の子を持つ母である女性監督が、現代女性の生きづらさをつづった原作を、観る者の心を震わせる物語へと昇華させている。
出演は、2011年の映画「トガニ 幼き瞳の告発」、2016年の「新感染 ファイナル・エクスプレス」でも共演しているチョン・ユミとコン・ユ。3度目の共演にして初の夫婦役を演じ、共感を呼び起こす繊細な感情の演技を披露する。
映画「82年生まれ、キム・ジヨン」ストーリー
結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨン(チョン・ユミ)。常に誰かの母であり妻である彼女は、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。
「疲れているだけ、大丈夫」。夫のデヒョン(コン・ユ)にも自分にも、そう言い聞かせる彼女だったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになる。
その時の記憶はすっぽりと抜け落ちている妻に、デヒョンは傷つけるのが怖くて真実を告げられず、ひとり精神科医に相談に行く。だが、本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまう。
なぜ彼女の心は壊れてしまったのか。少女時代から社会人になり現在に至るまでの彼女の人生を通して、見えてくるものとは?
2020年10月9日(金)、新宿ピカデリーほか全国で公開
監督:キム・ドヨン
出演:チョン・ユミ、コン・ユ、キム・ミギョン
原作:「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ著/斎藤真理子訳(筑摩書房刊)
2019年/韓国/アメリカンビスタ/118分
原題:82년생 김지영
(C) 2019 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
配給:クロックワークス