松本人志監督が物語のその後を語る! ティーチイン舞台あいさつ
松本人志監督作品「さや侍」(公開中)のティーチイン舞台あいさつが都内で行われた。登壇した松本監督は、来場した観客からのさまざまな質問に笑いを交えつつ答えた。
本作は、さやしか持たない侍・野見勘十郎と娘・たえが挑む30日間の戦いを通し、親子の葛藤と絆を描いたもの。
登壇した松本監督は「普通の舞台あいさつはまどろっこしくて…。前やったときもちょっとイライラしてて(笑)あんなにきっちりしなくても僕はダイレクトにしゃべりたいし、聞きたいことがあったらなんぼでも答えたいから。面白ければまたやったらいいと思います」と開催した理由を話した。
観客からは「(主演の)野見(隆明)さんのギャラは?」「死に対する考え方は変わりましたか?」「娘さん(が大きくなって)に見てほしいと思いますか?」など多岐に渡る質問が寄せられた。また、「野見さんは携帯電話を解約されてて、連絡を取るのは電報を打ってた」と明かし「電報打ったらおっさん現れるんですよ! ゲゲゲの鬼太郎みたいなやつですよ」と裏話を披露し、会場を沸かした。ほか、「この映画撮ってる時なんか年末できつかったですよ。レギュラー番組をこなしつつ、『笑ってはいけない』とか『すべらない話』とか…。映画の後半を撮ってるときとか『今そんなテンションじゃないねん』って心境だった」と撮影中の苦労を明かした。
最後の河原のシーンについて「撮影現場にもいたし、編集で何回も見てるんですけど、泣かなかったことはないんですよ。あれは僕、何回見てもだめなんですよ。その前まで、編集で怒りまくってたのに、あのシーンになると泣いてしまう。『パブロフの犬』状態になってる」と告白。お笑いに関する質問に対しては「ツッコミっていわば警察。警察って必要だけど、平和で本当はいない方がいい。笑いも一緒で、みんなの笑いのレベルが高ければツッコミなんていらないんですよ。ボケだけで成立しちゃうんです。でも、やっぱり現実はツッコミが必要だし助けられてる。これはジレンマなんですけど、本当はボケだけでやっていけたらうれしいんですよね」と自身のお笑い論を展開。「でも、ダウンタウンは濱田(雅功)がいなかったら売れてないと思うし…複雑なとこなんですけどね」と語った。
その後、主演・野見隆明さんとたえ役の熊田聖亜が登場すると、松本監督は「野見さん、久しぶりに会ったらちょっと太ってるやん。吉田秀彦みたい」とツッコミを入れて爆笑をさらっていた。最後に、熊田が「映画で、あの後、たえはどうなるんですか?」と聞くと、松本監督は「俺の中では、若君と一緒になるかな。そして野見さんが生まれるのよ」と答えていた。