「#cnann0」が人気ラジオ番組として愛されている理由
元々トークも上手かったCreepy Nuts。だが、アーティストである彼らが、バラエティーで重宝され、時に共演した芸人を喰うまでに、“喋り”を磨き上げたのは、ラジオ番組「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」(ニッポン放送/以下、「ANN0」)ではないだろうか。
DJ松永は元々、「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)をこよなく愛する、生粋のリトルトゥース(ヘビーリスナー)であるため、この「ANN0」はまさに憧れの場。Creepy Nutsが「ANN0」のレギュラーに抜擢されたのは、2018年だった。それから2年、いまでは、雑誌「[完全ガイドシリーズ282] 人気ラジオ番組完全ガイド」(2020年4月27日発売/晋遊舎)で、「リスナーが選んだ『この1年で1番面白かった』ラジオ番組ランキング ACTOR & ARTIST部門」にて1位を獲得するほど、ラジオ界で愛されている。
Creepy Nutsの「ANN0」は何と言っても、息ぴったりな2人の軽快なトークが心地いい。またDJ松永のイケイケガンガンな悪ノリトークに対して、R指定の時にのっかり、時に巧妙にツッコミ、そしてやんわり行き過ぎないように瞬時に調整するという2人の絶妙なバランスが、リスナーを飽きさせない。また、彼らにとって直属の先輩となるラッパー・宇多丸(ライムスター)や、Zeebra、般若らに対して、リスペクトを持ちつついじり倒し、たまに返り討ちにあうという愛されわんぱくボーイ感もたまらない。
Creepy Nutsとしての今後の可能性
バランサーで真面目なR指定、切り込み隊長のDJ松永。バラエティー力から見ると、全く正反対の彼らは、ソロとしてもそれぞれ番組を盛り上げてくれる。DJ松永はそのスパイスとなる“喋り”で、これからもバラエティー業界で、より引っ張りだこになっていくことだろう。一方で、全体のバランスを見て、隈なく進行できるR指定は、ゲストとしてだけでなくMCとしても今後バラエティー界で重宝されていくはずだ。
そんな2人が掛け合わされたCreepy Nutsは、持ち前の安定感と頭の回転の速さ、そして爆発力で、HIP-HOPをはじめとした音楽シーンだけでなく、バラエティー界でも、末永く愛される“てっぺんユニット”になるかもしれない。