「テンペスト」で薩摩藩士・浅倉雅博を演じる谷原章介にインタビュー!
NHK BSプレミアムで毎週日曜夜6時45分に放送中のBS時代劇「テンペスト」で薩摩藩の青年士族・浅倉雅博を演じる谷原章介にインタビューを行った。ドラマでは琉球の自然と文化を愛し、仲間由紀恵演じる真鶴と強く惹かれあう薩摩藩の武士を熱演している。
――脚本を読んでみて、作品のどのあたりに魅力を感じましたか?
三十年間強という長い時間にわたって一人の女性の生き様を琉球王国で寧温、真鶴という女性の生き方と重ねた波乱万丈なドラマティックな流れにぼくは一番惹かれました。
――お話を受けたとき、やってみようという決め手のようなものは?
原作ということももちろんありますけれども、仲間由紀恵さん、塚本高史さん、もう数え上げたらキリがない豪華な強力な共演陣の方々、今回、ぼくは初めてご一緒するんですけど、奥田瑛二さんのような芝居巧者の方とご一緒できるということと、あと昔から憧れている八千草薫さんとご一緒できるというのは、絡みはないんですけど、本当にうれしくてですね、顔あわせの席で、隣の席に座ってらっしゃったのを見ただけで、ぼくはうれしかったです。
――浅倉からみた真鶴の魅力はどんなところだと思いますか?
薩摩にいてはなかなか出会えないような芯の強さと、頭のよさや、揺れ動いている時代の中、時代の先をよんでいるところであったりとか、最初の出会いで、隠れて孟子を勉強しているその姿でぼくは惚れたのかなと思います。
――浅倉を、どんな人物をイメージして演じていますか?
琉球に着任早々に琉歌を歌うところがあるんです。普通でいえばありえないので、来て早々なんで歌えるんだというツッコミが入るかもしれませんが、おそらく浅倉は薩摩にいるときにこれから琉球に赴任するにあたって、琉球のことをいろいろ勉強してきたと思うんですよ。自分が異邦人であることを知りながらも、とても琉球の土地と海と人に愛着を持っている人にしたいな、と思いました。
――浅倉は示現流(じげんりゅう)の使い手という設定ですが、殺陣のシーンはどうでしたか?
殺陣は2シーンくらいしかないですよ(笑)。でも、とてもやりがいがありましたし、徐丁垓(じょていがい)を演じるGACKTさんが、キャラクターの作りこみ方がすごくて、対決するシーンなんかやってて楽しかったです。
――仲間由紀恵さんとの撮影中のエピソードはありますか。
仲間さんとは以前もご一緒したことがありましたので、数年ぶりにこうやってご一緒できてうれしかったです。今回は一カ月くらいずっと沖縄の方でロケーションをやらせていただきまして。普段の都内でのロケとは違って、家族のようにほぼずっと一緒にいましたので、より親密になれたかなと思います。仲間さんの地元が沖縄だったので、おいしい沖縄そばの店を教えてもらいました(笑)。
――沖縄の撮影で印象的だったものはなんですか?
今回はずっと沖縄そばを食べていました。ラーメンが大好きだってのもあるんですけど、沖縄に行ったら沖縄ソバだろうと、ホントもう時間の許す限り、ご飯の9割方は沖縄そばを食べていたら、少し太りました。
――現代劇と時代劇を演じ分ける上で、ここが大変だと思うところと、おもしろいところは?
大変なところは和服の着こなし、あと所作、あと剣とか含めた小道具の使い方とかですかね。そういったものは大変なんですけど、ピシッと型にはまると演じていても気持ちがいいですし、見ていても気持ちがいいと思います。それと台詞ですね。言葉が古いので、いかにそれを説得力もって話すかというところは、各役者それぞれとても苦労している部分だと思います。
毎週日曜夜6:45-7:30 NHK BSプレミアム