水上京香が怯えるホステス熱演「喜怒哀楽が激しくて、毎日テンションの上がり下がりが大きかった」
水上京香「叫びっぱなしで(笑)、のどが痛くなった」
――エマはどんな人物だと思われますか?
何かに依存しやすい、寄りかかりやすい、結構弱い人間のような気がします。そこをベースに、誰に頼ってしまうんだろう、どう頼ってしまうんだろうという部分を考えながら、こういう人物かなと作っていきました。その拠り所が、五月なんですけど、頼り過ぎてあまりよくないんじゃないかなと思ってしまうくらいの描写があって。エマは、「誰かに頼っていかないと生きていけない」そんな人間だなと思います。
――演じてみていかがでしたか?
とにかく喜怒哀楽、起伏が激しくて。毎日テンションの上がり下がりが大きかったです。ケロっと元気に叫んだり、泣けたりする日もあれば、かなり体力を使っても、思うように体が持ち上がってくれなかったりする日もあったりして。ドラマタイトルの『憑かれた女』にあるように、どこか乗っ取られているような感覚がありました。コントロールしきれていないのかもしれませんが、自分自身ですらつかみ切れない日もありました。
――確かに、全5話の中でも一番叫ばれている役かと思います。
そうですね。叫びっぱなしで(笑)。のどが痛くなったりとか、アレおかしいなと思ったことも多々ありました。今まで叫んだり喚いたりした役はありますが、その中でも頭に酸素が回り切らない感じがして、本当に苦しいなと思いました。
――横溝ミステリーの魅力は?
誰を犯人にしても物語が成り立つなと思いました。ストーリーが入り組んでいて、誰しもが犯人なのかもしれないという、そこに、この物語のすばらしさがあるんだなと思います。誰が犯人か?というのが、このドラマのおもしろさの一つですが、ミスリードもあって、最後まで分からないミステリーを楽しめると思います。
――吉川晃司さんの印象をお教えください。
テレビでしか拝見したことがなくて、物静かでロックな方というイメージでしたが、撮影の合間にお話すると、とても物腰が柔らかくて。あと、結構おちゃめな方だなという印象です(笑)。
私が赤楚さんに助けてもらい、抱き合うシーンがあって。吉川さんの近くで抱き締められるシーンだったんです。そしたら、吉川さんが「そんな近くでしてたら、照れちゃうじゃないか(笑)」って言われて(笑)。
なんで吉川さんが照れるのって、思いましたけど。そういうピュアな気持ちもあって、そんな風に「照れちゃうよ」って言ってくださると、こちらも緊張がほぐれました。すごくストイックな方で、屈強な男という感じももちろんありますけど、ギャップのある素敵な方だなと思いました。