「エール」で話題の古川雄大“ミュージックティーチャー”までの劇的人生 山崎育三郎との“深い縁”も
2020年度前期の“朝ドラ”こと連続テレビ小説「エール」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。6月22日~放送の第13週「スター発掘オーディション!」では、“ミュージックティーチャー”こと御手洗清太郎が再び物語に登場。演じる古川雄大(ふるかわゆうた)も注目を集めている。そんな古川について、フリーライターでドラマ・映画などエンタメ作品に関する記事を多数執筆する木俣冬が解説する。
「ミュージック ティ(ーチャー)」として話題に
連続テレビ小説「エール」は、コロナ禍の影響で今週(6月27日)をもって一旦休止となるが、休止前の第13週は、裕一(窪田正孝)の親友・佐藤久志(山崎育三郎)と音(二階堂ふみ)の豊橋時代の音楽教師・御手洗清太郎(古川雄大)がコロンブスレコードの新人歌手の座をめぐって対決するという華やかなエピソードが展開する。
予告でも「プリンス佐藤久志です」「スター御手洗です」と火花をバチバチさせていた。
御手洗は御手洗というより「ミュージック ティ(ーチャー)」という呼び名のほうがおなじみかもしれない。
「先生」と呼ばれることを拒み、「ミュージックティーチャー」と呼ぶよう音に言い続けてきて、何度も言うものだから「ミュージックティ」でカットされることがネタ化して、視聴者の間で話題になったのだ。
もともとの華のあるビジュアルに笑いがたされたことで、お茶の間によりアピール。古川雄大ははじめて出演する“朝ドラ”で見事に爪痕を残した。
御手洗がなぜ「先生」と呼ばれることをいやがるか、その理由が作中で語られている。(未見の方にはここからネタバレになります)トランスジェンダーである彼が学校の先生に暴力的にその志向を変えさせられそうになったことがトラウマになって「先生」と呼ばれることを拒絶するようになったのだった。
いつも明るく振る舞っていた御手洗は人知れず辛く苦しい体験をしてきた。その物語は、「ミュージックティ」でゲラゲラ笑っていた視聴者の心を深く打った。