初オーディションで抜てきの奥平大兼「自然と役の気持ちに入れました」 長澤まさみ主演映画『MOTHER ー』で俳優デビュー
――初めての撮影を経て、演技の楽しさは感じました?
「はい! 監督からも元々『演技って楽しいものなんだよ』と言われていたんです。最初は何が面白いのか分からなかったですし楽しいとも思わなかったんですけど、だんだん自分の思うままの感情で動けるようになってきてからは撮影も怖くなくなってきましたし、最後は『もう終わっちゃったのかぁ。もっとやりたいのにな』ってなりましたね」
――じゃあこれからはもっとやってみたい?
「やってみたいです」
小さい頃は『仮面ライダーになりたかった』
――奥平さんは元々、この業界に興味があったんですか?
「全然。ちっちゃい頃に『仮面ライダーになりたい』って言っていたぐらいで(笑)。でもスカウトしていただいて、お母さんに『やるだけやってみたら』と言われたので、軽い気持ちで『じゃあ始めてみようかな』って。それで初めてのオーディションがこれだったので、そこから、どんどんどんどん早いスピードで考えてもなかった世界に…いきなり“ドーン!”って感じです(笑)」
――素の奥平さんは、とてもハキハキとして朗らかな方なんですね。
「友達の前とかだとすぐにフザけちゃって、逆にうるさいぐらい(笑)。でも撮影をしていた頃は周平になるためにわざと暗い感じで静かめに過ごしていたんです。でも、そうしたらだんだん本当に暗い感じになっちゃっきちゃって。「あいつ大丈夫か?」って心配されそうなくらいだったので、さすがにこれはキャラ変しすぎだ、戻さなきゃと思って。今は、やっと本来の自分に戻ってたところです(笑)」
――そんなに役に入り込んでいたんですか!
「かなり引きずられてしまっていました。食事制限もしていて、我慢すればするほど『食べたい!』ってなるのかなと思ってたんですけど、意外と逆に全然食べないのが普通になっちゃって。戻るまでが大変でしたね。友達はみんな多分、映画を見たらビックリすると思います」
――それはぜひ見てみてもらいたいですね
「でも…ちょっと恥ずかしいです(笑)」
――これからはどんな俳優になりたいですか?
「一番は、もっといろんな役をやってみたいです。今やっと一歩踏み出したばかりなので、もっともっと経験して、この先を進みたいなという気持ちがすごく強いです」
撮影=TOWA
取材・文=松木智恵
7月3日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:スターサンズ/KADOKAWA
(C)2020「MOTHER」製作委員会