ポイントは“加入期”ごとのプロモーション
このように世代交代が順調に進んでいる印象がある乃木坂46。メンバーの育成方法で特徴的なのは、加入期ごとにイベントや舞台に出演させる点にある。
3期生と4期生は、加入してまもなく「3人のプリンシパル」という同期のみのオーディション形式の舞台を経験。その後も、3期生をメインに冠バラエティ番組「NOGIBINGO!8」(2017年、日本テレビ)が放送。4期生の完全単独で、ロケバラエティー番組「乃木坂どこへ」(2019年、日本テレビ)と、コントバラエティー番組「ノギザカスキッツ」(毎週月曜夜1:29-1:59、日本テレビ)が放送されている。
さらに、ドラマ「ザンビ」(2019年、日本テレビ)に3期生が総出演。ほぼ4期生のキャストのみのドラマ「サムのこと」(2020年、dTV)、「猿に会う」(2020年、dTV)も配信された。
また、3期生と4期生は、「TOKYO IDOL FESTIVAL」や「@JAM EXPO」などのイベントに単独出演。2017年には東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて「3期生単独ライブ」、2019年5月には加入半年の4期生が単独で神奈川・横浜アリーナでの公演を開催。2019年11月には東京・代々木第一体育館にて「乃木坂46 3・4期生ライブ」を開催するなど、若手の育成に積極的な姿勢を見せてきた。
このように、同期だけで活動させることにより、先輩がいない環境でのびのびと個性を育み、キャラクターが確立。メンバー個人個人にグループの一員としての責任感と連帯感を生むことができる。
この方針の背景には、2013年に加入した2期生が、キャラクターの強い1期生と共に活動する中で、取り上げられる機会が少なくなってしまったことがある。“不遇の2期”と「乃木坂工事中」(テレビ東京系)の中でも呼ばれ、昨年6月には「あらためて知って欲しい!2期生のいいところ」と題し、2期生のフィーチャー回が放送されたこともあった。
白石麻衣が1月に卒業を発表、同じく1期生で長年グループを支えてきた功労者・中田花奈も10日に卒業を発表するなど、初期メンバーの卒業が続く乃木坂46。しかし、2月に新4期生5名も加入。若手メンバーの活躍によるさらなる飛躍に期待したい。