吉田「その都度、説明してもらえて助かりました」
――撮影中、大林監督からは何か演技に対するアドバイスなどは?
はい。大体のことは「演技は俳優に任せるから」とおっしゃっていたんですけど、撮影の時はシーンごとに説明をしてくれたり、カメラ越しに私に向かって声をかけてくださったりしました。いろんな要素が盛り込まれた作品なので、その都度、時代背景などを説明してもらえて助かりました。
――撮影で大変だったことは?
撮影当日にセリフが変更されることも多くて、それに臨機応変に対応することが難しかったですね。でも、頑張りました(笑)。演技で大変だったのは、血を吐くシーンです。
――たくさんの豪華な出演者がいる中、吉田さんは常盤貴子さん、山崎紘菜さん、成海璃子さんとのシーンが多いですね。
常盤さん、山崎さん、成海さんとご一緒させていただいた時間が長くて、本当に学ぶところが多かったです。常盤さんは普段すごく優しくて、柔らかい雰囲気の方なんですけど、本番に入った時の切り替えが早くて、「かっこいいなぁ」って思いながら、その演技を見せてもらってました。
なぎなたのシーンもすっごくカッコいいんです! 声の出し方も私とは全然違っていて、そういうところも勉強させてもらいました。
――撮影現場で近くにいるからこそ知ることや学べることってありますよね。
はい。すごくかわいがってもらいましたし、撮影がお休みの日に4人で尾道を散策したり、ドライブしたり、よくご飯にも連れて行ってもらいました!
――撮影地の尾道はそれまでに行ったことは?
私は山口県に住んでいるんですけど、隣の県ですが行ったことはありませんでした。印象としては、ロープウェーがあったり、落ち着ける喫茶店があったり、下関と似ていて、地元みたいな感じで過ごしやすかったです。
――隣県だけに、雰囲気が似ていたんですね。ちなみに、地元・山口県のいいところは?
私の住んでいる所は田舎ですけど、空気がおいしくて、住みやすいです。お薦めスポットは、地元の下関だと唐戸という所に水族館があったり、小さい遊園地があったりするので、遊びに来られた方も楽しめるかなって思います。
――作品の話に戻りますが、完成した作品を見た時の感想は?
先行上映された時に初めて見たんですが、今まで見たことのない映画で、衝撃を受けて震えました。その後、舞台あいさつがあったので、それで緊張していたせいもあると思うんですけど(笑)、声が出なかったです。
作品としては、いろんなシーンが組み合わさっているので撮っている時はどんな作品になるのか全然分からなくて、完成したのを見て、ようやく全体が分かった感じです。
――作品の見どころを教えてください。
はい。戦争のお話って暗いイメージがあると思うんですけど、この作品は戦争の怖さを伝えていますが、それだけではなくて、コメディー要素が入っていたり、エンターテインメント性も高い作品になっています。
いろんな世代の方に見ていただきたいですし、私と同じぐらいの世代の人たちも、そんなに重く考えずに、とにかく見ていただいて学んでもらえたらいいなと思っています。
――この作品の撮影を経験して、演技への興味も深まりましたか?
そうですね。高畑充希さんに憧れているんですけど、演技も歌もすごいですよね。高畑さんのようにいろいろな役を演じられるようになりたいです。
あと、これまでずっとミュージカルだけをやっていたので、映画づくりの大変さ、楽しさも分かりました。
7月31日(金)東京・TOHOシネマズ シャンテ他全国公開
監督:大林宣彦
出演:厚木拓郎 細山田隆人 細田善彦 吉田玲 成海璃子 山崎紘菜 常盤貴子
配給:アスミック・エース
【HP】umibenoeigakan.jp