小松菜奈、「知らぬ間にターニングポイントになっているのが人生の面白いところ」<映画「糸」連載その3>
出会ったからには縁をつなげていきたい
――日常で縁を感じることはありますか?
毎日感じています。初めてお仕事したときに一緒だったスタッフさんともいまだに連絡を取ったりしているのですが、たまにスタジオとかで出会うとうれしくて。何かいつの間にか親戚になったみたいな感じ(笑)。自分の成長した姿を見せたいし、またいつか一緒にお仕事したいなと思います。やはり出会ったからには縁をつなげていきたいです。
――今回は人生の中のターニングポイントがいくつも描かれていましたが、ご自身のターニングポイントを教えてください。
やはりデビュー作『渇き。』(2014年)です。中島(哲也)監督が何も分からない私を引っ張ってくださったことで、演じることの楽しさに気づけました。あれがあるから今の私がいて、映画をやりたいと思えているのだと思います。ただそのときは意外と気づかなかったりして、当時は、中島監督をすごく怖いとしか思っていませんでしたから(笑)。そうやって知らぬ間にターニングポイントになっているのが人生の面白いところだと思います。そんな人生の面白さが描かれている作品なので、ぜひ楽しんでください。
こまつ・なな=1996年2月16日生まれ、東京都出身。O型。2020年11月13日(金)公開の「さくら」に出演
映画「糸」あらすじ
花火大会で出会い、恋に落ちた漣と葵。ある日、葵が養父からの虐待されていると知った漣は、葵と共に逃げることを決意するがすぐに警察に見つかり、2人は離れ離れに。8年後、北海道のチーズ工房で働いていた漣(菅田)は、東京で行われた友人の結婚式で葵(小松)と再会する。
取材・文=玉置晴子