ラグビーで全国制覇を目指す公立高校の監督が生徒たちに伝えた「思い」
7月9日に「第10回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード」の各部門最優秀賞が発表され、教養部門では「ドキュメンタリー ~The REAL~【第99回全国高校ラグビーフットボール大会“花園”特集】御所実業~公立校が築いたラグビー×人間力~」(J SPORTS 3)が受賞。
同番組は、第99回全国高校ラグビーフットボール大会においてベスト8に進んだ高校の中で、唯一の公立高校だった奈良県立御所実業高等学校のラグビー部に密着したもの。就任31年目の竹田寛行監督の下、親や地域の人たちの力を借りて全国大会に挑む選手たちの様子を追っている。
この番組から強く受け取れるものは、さまざまな強い「思い」だ。監督就任時、部員わずか2人という状況から全国の強豪へと育て上げた竹田監督の「思い」、練習試合中に起こった事故により部の存続が危うくなる中、部活動を再始動へと導いた当時の生徒と保護者たちの「思い」、最後の大会の出場メンバーから漏れた3年生たちの「思い」、メンバーから漏れた者たちの思いを胸に試合に臨む選手たちの「思い」など。
そんな中で、最も心を打つものは竹田監督の「思い」だろう。31年という長い間、生徒たちと向き合い続けた彼は「(生徒たちが)この時間を忘れてほしくない。将来、『何をやってきたか』ということをつないでほしい」と語り、ラグビーだけでなく“ラグビーを通して学ぶもの”を、全身全霊を尽くして伝えている。
「勝とうが負けようが関係ない。最後までやり切ること」
「絶対ということはないけど、“絶対”という言葉を信じてやるぞ!」
スポーツであるが故、勝利を目指してまい進しているが、大事な節目で選手に掛ける言葉の根底に流れているのは「やり切ること」の大切さだ。
初の全国制覇に挑戦する監督や選手たちの姿を通して多くのことを学ぶことができる同番組が、ドキュメンタリー部門ではなく教養部門の最優秀賞に選ばれた理由を感じてみてほしい。
文=原田健
2020年10月18日(日)夜11:00-
J SPORTS 3で放送
※放送スケジュールは変更になる場合があります
▼「ドキュメンタリー ~The REAL~【第99回全国高校ラグビーフットボール大会“花園”特集】御所実業」30秒動画
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※番組部門7ジャンルの最優秀賞作品の中から選ばれる「グランプリ」は、
9月1日に開催される「第10回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード授賞式」で発表される予定。