今井翼「眞島秀和さんは包容力があってとても自然体な方」<おじさんはカワイイものがお好き。>
大事にしている時間がおじいちゃんのお墓まいりです
――1年の休業期間を経て、2月に舞台で復活! しかしそのあとにコロナ禍があったりと、今までの普通が普通じゃない状況になっていますが、改めて芝居をすることをどう感じていますか?
やっぱり現場っていいですよ。カメラの前に立って「あぁこれだ」と思い、しみじみやっぱりこの仕事が好きだと感じています。芝居に関していうと、いろんな表現方法がある中で僕にとってまだまだ課題が多いジャンルです。これまでも監督や共演者の方々からいろいろ教わってきているのですが、まだ自信がなくて…。一生、自分の芝居に対して納得することはないのかもしれないと感じていいます。ただ以前、「さらば八月の大地」や音楽劇「マリウス」といった舞台の演出を手掛けていただいた山田洋次監督と出会い、芝居の楽しみや役の解釈の仕方を教えていただきました。そこから芝居はすごく好きなんです。今回は、とくにこんな時だからこそ、台本をもらえる喜びをかみしめました。
――今井さんにとってすごく大事にしているものを教えてください。
たくさんありますが、大事にしている時間がおじいちゃんのお墓まいりです。小学校3年生の時に他界したのですが、今でも好きな野球や相撲のことなんかをすべて教えてもらうなど、僕はすごくおじいちゃん子だったんです。とはいえ、10代のころは親に連れられてお墓まいりに行っていましたが、20代半ばころから一人で行くようになって今でもよく行っています。何かお願い事をするわけではないので、おじいちゃんと向き合うとどこか自分自身が照らされるような気がして。自分のことを見つめ直す時間になっています。お墓は岐阜県の多治見市にあるのですが、もうひとつの故郷という感じ。ちなみに多治見市の公式マスコットキャラクターで“うながっぱ”くんがいるのですが、僕がよく駅前のキャラクターを撮影していたらいよいよ“うながっぱ”くんからぬいぐるみの贈り物が届きまして(笑)。こんな交流があるんだと楽しくなりましたね。おじいちゃんが生んでくれた縁を感じています。
――“うながっぱ”くんのぬいぐるみもかわいいですね。今井さんにとってケンタのようにかわいがっているものを教えてください。
犬! 年々、街を歩いているとお散歩させている人が多くなってきているような気がしていて…。ついつい見てしまいます。この犬種が好き!というのはなく、犬だったらもうどれでもかわいいです。動物の持つ愛くるしさは素晴らしいですよ。今回、小路さんが好きな“パグ太郎”も犬がモチーフ。かわいいものに癒されてください。
取材・文=玉置晴子