ムロツヨシ監督回はドラマの歴史を変える?主演の“愛”と演出力に感服<親バカ青春白書>
若者たちの全力芝居で伝わる“愛と信頼”のムロツヨシ!
ガタローが娘の友人たちから自然な形で愛されていったように、ムロツヨシという役者も周囲からの信頼をみるみる得ていく人柄なのだろう。
長年の信頼関係にある福田雄一監督に代わり、GP(ゴールデン・プライム)帯の連続ドラマ初主演でありながら自ら演出をしたムロ。その演出方法は、出演者たちへの愛に満ちていた。
一軒家をカメラが動き回って撮影された長回しシーンや、ガタローの再執筆を編集者・尾崎(谷口翔太)に友人たちがグルグルと畳みかけるようにアピールしていくシーンなどはすべて出演者たちの演技力と失敗が許されないスタッフの技術力にかかっている。ムロ監督の思いに応えるように、各人が仕事をきちんとこなしてピタッと合わさったような雰囲気が流れていた。
友人たちが「ガタローさんのおかげです」と口を揃えるセリフがあったように、このドラマには「ムロさんについていきます」といった揺るぎない一体感があるのが、よく伝わる。
だからガタローがいつも娘と彼氏・ハタケとのキスを強引に阻止したり、亡き妻・幸子とのラブラブ思い出シーンがこれでもかとたっぷり編集で組み込まれていたとしても、誰も怒らない。ゆずの歌う主題歌のタイトル通り「公私混同」気味の演出であっても、そこにはちゃんとガタローの視線を通じて込められたムロの登場人物への愛情ゆえなのだなと感じられるからであろう。
毎週日曜夜10:30-11:25
日本テレビ系で放送
脚本統括・演出:福田雄一
脚本:穴吹一朗
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