――劇中でのインタビューを通して、あらためて気付いたことはありましたか?
菅井友香:デビューからずっとノンストップで駆け抜けてきた部分があって、これまでゆっくり振り返るということがありませんでした。結構、過去のことを忘れてしまうことが多いんです。
今回のドキュメンタリーでいろいろ話していくうちに「あ、そんなことあったな」って思い出したり、ハッとさせられることがありました。
守屋茜:今までここまで自分の思いを伝えるという機会があまりなかったんです。でも、高橋監督が普通にお話しをしているかのように撮ってくださったので、こんなに正直に言ってもいいのかなと思いつつも、自分が思っていることを素直に話していたような気がします。意外と鮮明に覚えているんだなということにも気付きました。
小池美波:最初の頃は自分の感情が分からなくなることが多かったんです。すごく不安でしたし、悩みをメンバーやスタッフさんたちに話すこともありませんでした。
でも、インタビューでお話ししている時に「私ってこういうふうに思っていたんだ」とか「グループのことがすごく好きなんだ」ということに気付いて。あらためて自分の気持ちを知ることができました。
――デビューから5年たって、自分自身が変わったなと思う部分は?
菅井:最初はグループ活動に付いていくのに必死でした。自分たちのことを多くの人たちに知ってもらいたいという気持ちでやってきた部分もあったんですけど、デビューからの濃い5年間を過ごして普通ではできないようなすごいことをたくさん経験することができたんだなと思っています。
以前より、グループの大切さやありがたさ、キャプテンという立場的にもみんなを守らなきゃいけないという思いが強く芽生えるようになってきました。
どんどんメンバーを好きになっていったし、応援してくださる方たちをがっかりさせたくないという思いも強くなったんじゃないかなと思います。
小池:学生の頃はクラスで団結して何かをするっていうことがよく分かっていなくて、みんなと同じ意見ではなかったとしても無理やり合わせていたようなところがあったんです。
欅坂46に入ってからもみんなのことを仲間と思えるまでに時間が掛かっちゃったんですけど、一緒に活動していく中でメンバーのために何かをしたいと思えるようになったり、いろいろな感情に出合ったり。あまり泣くタイプではなかったんですけど、昔より涙を流す機会が増えたような気がします。
――“濃い5年間”の中で苦しいと思った時期は?
守屋:グループとして今が乗り越える時なんだなっていうことは要所、要所に結構あったんですけど、個人的につらかったのはグループ加入後からデビュー初期ぐらいの頃。
まだ全然知られていなくて、最初のフロントの4人が代表していろんな番組や雑誌とかに出てみんなの分まで背負ってくれることが多かったんです。
でも、自分にはそういう場面がなかったので、どうやって知ってもらったらいいんだろうとか、自分に何ができるんだろうってすごく悩んでいました。それでも、私なりに前向きに頑張ろうと思いながらやっていました。
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