昨年10月にリリースされた、オーディション管理ツール「Exam Organizer(イグザムオーガナイザー)」。従来、煩雑なコストがかかっていた、オーディションの応募情報の管理、フォームの作成、特設サイトの制作などが誰にでも簡単にできると注目され、吉本興業、ホリプロ、スターダストプロモーションなど、大手芸能事務所を中心にすでに多くのオーディションで導入されている。
さらに、オーディション情報が集約されるメディアを9月に立ち上げ、オーディションの告知・集客まで一貫してサポートする、今までになかったシステムの構築を目指している。
「Exam Organizer」のディレクターを務めるフォッグ株式会社 藤本隆宏氏に、「Exam Organizer」の今後目指す未来や、コロナ禍の芸能オーディションにおける有用性について話を伺った。
課題だったオーディションの運営コスト
――「Exam Organizer」を作るきっかけは何だったんですか?
もともと、弊社で運営している「CHEERZ」というアイドルのファンコミュニティサービスや、講談社さんが主催している「ミスiD」というコンテスト、テレビ東京さんの「青春高校3年C組」という番組のオーディションなど、いろいろなオーディションに関わっていて、オーディションごとにその都度、応募者管理システムを構築していたんです。
会社として、年間で100本以上のオーディションに関わる中で、裏側の仕組みや運用は結局一つのツールで賄えるんじゃないかなと気付きました。
オーディションの運営には、まだ非効率的でアナログな部分があるなと思ったので、それがきっかけでこの「Exam Organizer」の構想が生まれ、オーディション主催者の運用コストの削減を目指してスタートしました。
――今までオーディションの立ち上げには、初期投資のコストもかかって、開催すること自体のハードルも高かったですよね。
そうですね。オーディションの主催者の方々にとって、管理工数や、運用工数は潜在的なコストなんですよね。実はそういうところにお金や時間的なコストが結構かかっていて、そこを圧縮させてあげるのが僕らの使命なんじゃないかなって思ったんです。