“声”が特徴的な福原遥
「3年A組」(2019年、日本テレビ系)、「ゆるキャン△」(テレビ東京系)など注目作品に続々出演している福原遥は、2019年8月に「未完成な光たち」で歌手デビュー。これまでにシングルを3作リリースするなど精力的に活動している。
子供向け料理番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」にて、主人公の柊まいんとその声を演じ、声優を題材にしたドラマ「声ガール!」で地上波の連続テレビドラマ初主演を果たすなど、特徴的な“声”を持つ福原は、「BORUTO-ボルト-」「かぐや様は告らせたい?」などアニメ作品とのタイアップも積極的に行っている。
アイドルブームの盛衰と因果関係?
これまで見てきた通り、女優の音楽活動のブームには波があるが、それはアイドルブームの波と因果関係があるのではないだろうか。
音楽活動が活発だった1990年代から2000年代は、“アイドル冬の時代”と呼ばれる期間から、モーニング娘。がブレイクしながらもアイドルシーン全体で見ると停滞感があった時期と一致する。
逆に女優による音楽活動が少なかった2010年代は、アイドルブーム真っ盛り。AKB48がブレイクを果たし、ももいろクローバーZを筆頭に“アイドル戦国時代”と呼ばれる様々なグループが出現。坂道グループの台頭、ハロープロジェクトの再注目、個性豊かなライブアイドルが入り乱れるなど、アイドルシーン全体が大きく盛り上がっていた。
そして2020年代に入り、一段落ついた感のあるアイドルシーン。坂道グループなど大手アイドルグループは依然高い人気を誇っているが、中堅クラスでは解散するグループも多い。さらに昨今のコロナ禍が拍車をかけ、活動が制約されたことで一時期の勢いはなくなっている。
アイドルの祭典「TOKYO IDOL FESTIVAL」の出演グループ数も2016年の301組を最高に、ここ数年は200組強と減少傾向。新型コロナウイルスの影響でオンライン開催となった2020年は規模を縮小して開催された。
そして、アイドルが減ったことで空いた枠にまた女優の音楽活動が進出していると言えるのではないだろうか。さらなる女優アーティストの活躍と今後の動向に注目したい。