宮崎理奈 、アイドルの“あの噂”をネタにオタク心をくすぐるコメディーに挑戦 <インタビュー>
笑顔になれる時間を届けたい
――ライブ、演劇、ミュージカルと各方面で公演が再開しています。皆さん、今回のコロナ禍を受けてステージへの気持ちは一層強くなっていると感じます。
宮崎理奈:ステージに対してはもちろんですが、私は笑顔を届けたいという気持ちがすごく強いです。
私自身も半年くらい仕事をできない状態になり、気分が沈む日も多くありました。家ではドラマや映画をよく観ていましたが、楽しいと思う反面、寂しくもあり…。テレビで観る楽しさと、生で観る楽しさって、やっぱり違うものなんですよね。演者、観客が同じ空間、時間を共有して楽しめるのが舞台の最大の醍醐味なので、テレビを観ることで感じてしまう寂しさというのがどうしてもありました。
生活の必要項目でいうと、舞台やライブは確かにずっと下のほうになると思うんです。でも、なくなったら絶対に寂しいもので、それはエンターテインメント全てがそうですよね。コロナ禍でエンタメがなくなって、好きなもので安らぐことができない、笑顔になれない生活って本当につらいなって改めて思い知りました。
今回の私のプロデュース公演はコメディーなので、今は早く幕が開けて、皆さんに笑いを届けたいという気持ちでいっぱいです。
――プロデュース公演は2017年「不思議の国のカンタータ」から数えて4作品目になります。ここまで続けてきてどんなお気持ちですか?
宮崎:ぶっちゃけ一回きりで終わりだと思っていたので、ここまで続くとは想像していなかったです。最初の「カンタータ」が本当に大変すぎて、もう二度とやりたくないと思いました(笑)。キャストのケアをしながらスタッフとの間にも立って、板挟みになることもありました。名ばかりプロデューサーだと思っていたら、意外とあれもこれもとやらされていましたね(苦笑)。
でも裏方の仕事をしてみて、つらいこともあったけど、いざ自分が作った作品に演者としても立ち、お客さんの笑顔を直に見られるというのは私だけの特権ですよね。この充実感は唯一無二だと思うので、今後も自分の力を出せる限りは続けていきたいです。
――今後、プロデュース方面に進みたいという気持ちは?
宮崎:引きずり込まれるのは確かなんですよ。でも、そっちに行ったら今度は絶対に表現者としての自分に寂しさを感じると思うんです。歌もお芝居もまだ全然やり切れていないし、まだスポットライトの下からは離れたくないかな。今しかできない仕事を大切にして、先々のことはやり切ったあとに考えたいと思います。
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