「登場人物になりきったつもりで見て!」寺脇康文が「火車」の見どころを紹介!
テレビ朝日系で、11月5日(土)に放送される宮部みゆき氏の傑作ミステリー「ドラマスペシャル『火車』」に、主演の上川隆也演じる本間刑事の相棒・碇刑事役で出演する寺脇康文が、自身の役についてやドラマの見どころを余すことなく語った。
同ドラマは、バブル崩壊直後の'92年を舞台に据え、人々をもてあそんだ“バブル”という華やかな時代に、休職中の捜査一課刑事・本間(上川)が、遠縁の男性から失跡した婚約者・彰子を探して欲しいと頼まれたところから物語は始まる。彰子の足取りを追いかけるうちに、本間がたどり着いたのはカード社会にもてあそばれた自己破産者の悲惨な末路。そして、新たな人生を手にするべく必死にもがき続ける女の影だった…。寺脇が演じる碇刑事は、本間と共に失踪した彰子の足取りを追う。
寺脇は出演に当たって「原作はだいぶ前に読んでいて大好きでしたので、今回の出演はうれしい限りでした。主演の上川くんとは今までがっつりと共演したことがなかったので、1回やってみたいという思いがありました。もちろんストーリーもしっかりしているので、台本を読んで『演じたい!』と素直に思えましたし、絶対に面白くなるなとも思いました」と感想を明かした。
役どころについては「僕が演じる碇という男は、見ている人と同じ立場にあるわけです。本間が悩んでいたら『大丈夫かな?』って心配するし、本間が事件にのめり込み過ぎていたらちょっとちゃかすようなことを言ってみたり。碇は、情熱はあるんですけど、刑事としては普通の男なんですよね。そんなに推理ができるわけでもなく、本間を頼りにしているところがあるんですよ。だからこそ『一緒にやろうよ!』という“好き好き光線”を本間に送っているんですよ(笑)」とちゃめっ気たっぷりに分析した。
撮影中に印象に残ったエピソードは「冒頭シーンの撮影かな。台本ではたった2行の『本間と碇が強盗犯を袋小路に追い詰めた』というだけのシーンなのですが、『どこまで膨らませるんだよ!』っていうくらい走ったんです。すごいなと思ったのは、いっぱい走った翌日、僕は筋肉痛になったわけですよ。たかやん(上川)も苦しんでいるだろうなと思って、会ったときに『どう? やっぱりキタでしょ?』って聞いたんですよ。そしたら『…いや、ないっす』って。これには『なにぃー!?』と思いましたね(笑)。たった3歳差なのに、たかやんは頑丈な体なんだよね~」と上川の身体能力の高さに舌を巻いた。
最後に見どころを「もちろん刑事や容疑者が登場する“事件モノ”ではあるのですが、根本にあるのは“人生”です。宮部さんの作品は単なる勧善懲悪ではなく、人と人がいて生まれる事件に対して、また人が対していくという…人生が詰まっているんです。って、なんか俺いいこと言うなあ(笑)。決して明るいものではなく、苦しい部分がたくさんあるドラマですが、見終わった後、なぜか清涼感を感じられる作品です。一緒に登場人物になりきったつもりで、ドラマを見ていただければと思います!」と力強くアピールした。
11月5日(土)夜9.00-11.11 テレビ朝日系で放送