堂本剛の平安神宮ライブが堤幸彦監督により映画化!!
堂本剛が'11年9月に京都・平安神宮で行ったライブを映画化した「堂本剛 平安神宮公演2011 限定特別上映 平安結祈 heianyuki」の完成披露試写会が、2月20日に都内で行われ、試写会前に催された記者会見に出演の堂本剛と今作のメガホンを取った堤幸彦監督が登壇した。
同作は、堂本が'11年9月2~4日に行ったライブ「堂本剛2011平安神宮ライブ」の中から9月4日に行われた公演の映像を映画化した作品。自身のソロプロジェクトの一環として、日本を深く見詰める楽曲制作を精力的に行っている堂本は、'09年から自身の故郷である奈良・薬師寺など、古都で楽曲を演奏するライブを試みてきた。今回、仏閣を荘厳に照らす照明やレーザー光線、和太鼓とエレキギターなど、「過去」と「現在」を織り交ぜた堂本独特のライブに、堤監督のテイストが加わった新感覚の映像が完成した。また、堤監督とのタッグは'97年の堂本主演の映画「金田一少年の事件簿 上海魚人伝説」以来、14年ぶりとなる。
ライブの映画化について堂本は「まずは、音楽を超えた音楽というものを表現したくて、そしてその場所で僕が生きていたという瞬間を撮ってほしいなという思いがあったので、『お忙しいかな』なんて思いながら堤さんにお声かけさせていただきました。それで堤さんが快諾してくださったので、まずは映像化するということが決まったんです」と当初は映像に残すだけで、映画化の予定はなかったよう。「その後、“映画になったらめっちゃおもろいと思うんですよね~”っていう話を監督にしていて、監督からも“一応、映画っぽいテイストで撮っておきました”と言われていまして、流れ的には本当に何となくだっんです(笑)。それでちょっと時間が経ったら、映画化が決定したんです。映画にするために撮ってもらったわけではなくて、当初はこのタイミングで堤さんと一緒に何かメッセージを投げたいと素直に思って映像化を決めただけだったので、人生って不思議なことがいろいろあるんだなと思いました」と経緯を明かした。
メガホンを取った堤監督は、見どころを問われ「すごいシンプルな映画です。シンプル過ぎて、私もプロとして不安になるんです。“もうちょっと何か盛り込んだ方が良いか?”って。でもいらなかったんですよ、まったく! 一番シンプルなことが一番複雑なものを見せるというのは今回初めて分かりました。僕の作品て、いろんなことをやみくもに入れて、そこから何かを読み取っていただこうという作り方をしているものが多いんですが、今回はまったく逆でした。演奏も、太鼓だったり、ハイテクな技術を使った音だったりといろんなことをやっているんですが、そこで浮かび上がっていくものは、飾り気のない“何か”なんですよ。見てもらえば伝わると思います。すごい不思議な体験をさせてもらいました。長い業界人生で得てきたものを、一度リセットして疑うくらいの力を持った何か強いものを撮らせてもらったというのが正直な感想です」と熱く語った。
最後に、堂本は「僕より年下の世代の人たちは特に、この先つらい現実に直面することがあると思うんですが、現実を乗り越えていくためにも、一度現実から離れてみて、想像や空想の世界の中から現実を見詰めることって必要なんじゃないかなと思うんです。今回の作品では、ライブのようでライブじゃない、映画のようで映画じゃない、現実のようで現実じゃない、空想的な世界観を感じていただけると思います」とPRし、締めくくった。
2月24日(金)~3月11日(日)全国TOHOシネマズほかにて公開予定