薬師丸ひろ子が吸血鬼!? 14年ぶりの舞台に挑戦!!
薬師丸ひろ子が14年ぶりに舞台に出演することが分かった。登場人物が、バンパイアと人間の子供の4人で、バンパイアというフィルターを通して、普段は見過ごされているちょっとした出来事や大切な気持ちに気付かされていくという物語。共演は萩原聖人、篠井英介、村井良大。
薬師丸は、「(脚本の)木皿泉さんの作品は、私にとってキラキラした掛け替えのない存在です。その世界感を映像で表現するという幸せに私は恵まれました。今回、木皿泉さんの初戯曲への出演依頼に、一度封印していた舞台への気持ちが揺れました。その戯曲を演出される内藤裕敬さんとの出会いや素敵な共演者のお力を借りることで背中を押していただいたよう感じ、勇気を振り絞って出演を決めました。出演を決めた以上は、作品性を大切に大切に表現し、お客様に伝えきりたいと思います。ご期待ください」とコメントを寄せた。
脚本は、日本テレビ系ドラマ「すいか」('03年)、「野ブタ。をプロデュース」('05年)、「Q10」('10年)などを手掛けてきた夫婦脚本家の木皿泉。木皿の作品は、“あるようでない”“ないようである”独特な世界感を描き、研ぎ澄まされたせりふで視聴者を魅了してきた。
木皿は、「(演出の)“内藤さんなら何とかしてくれるかもしれない”と思い、初めて戯曲を書くことにしました。気が付くと、とても豪華な顔触れになっていて、少し焦っています。吸血鬼が人間の子供を育てる話ですが、これだけの出演者がそろうと、何でもできそうな気がしてきます。例えば西遊記。純真で何の迷いもなく体が動いてしまう孫悟空は薬師丸さん。知性があり過ぎて慎重になってしまう沙悟浄は萩原さん。欲という欲を全て味わい尽くさずにはいられない猪八戒は篠井さん。人間であるゆえに何もできず、ただただ悩む三蔵法師は村井さん。この感じ、なんだか使えそうです。3人の化け物が、人間を“天竺”すなわち“幸せという場所”にたどり着かせることができるのか。血も肉もある役者さんを前にして、ようやくお話がゆっくりと立ち上がろうとしています」と思いを明かした。
また演出は、木皿自身がデビュー当時からその才能を見抜いていたという内藤裕敬が務める。内藤は薬師丸について「彼女がセーラー服で機関銃を撃っていたころから拝見しているが、先日、初めてお目に掛かり、思っていた通りの天使でした。面白い作品ができそうです」と意欲を見せた。
脚本:木皿泉
演出:内藤裕敬
出演:薬師丸ひろ子、篠井英介、村井良大、萩原聖人
8月27日(月)~9月9日(日)東京・シアタートラム
9月13日(木)~14日(金)兵庫県立文化芸術センター