「もっともっと挑戦してほしい」田村正和からの“熱いエール”に米倉涼子も感無量!
12月15日(土)、22日(土)にテレビ朝日系で2週連続放送される作家・松本清張珠玉のミステリー「十万分の一の偶然」、「熱い空気」の合同制作発表記者会見が12月13日、都内で行われ、それぞれの作品で主演を務める田村正和、米倉涼子の両名が登壇した。
1年9カ月ぶりのドラマ出演となる田村は「たくさんの方に集まっていただいて戸惑っておりますが、米倉さんは場慣れしているから彼女を中心に進めてください」と、謙虚にあいさつした。一方、米倉は「きょうは個人的に会見ということで緊張していることもありますし、隣に田村さんがいらっしゃるので余計に緊張していて、支離滅裂になるかもしれません」と苦笑いを浮かべた。
「十万分の一の偶然」は、田村演じるルポライターの正平が、交通事故で亡くなった娘の無念を晴らすべく真実を追い求める姿を描くヒューマンドラマ。“清張後期の傑作”と言われる同作は、愛する娘を高速道路の玉突き事故で亡くした父親が、この事故の瞬間を偶然写した報道写真を目にしたことを機に、事故の発生そのものに疑念を抱き、執念で真相を突き止めていくという長編ミステリー。この推理性と社会性に富んだ作品に“父と娘”という新たな視点を加え、人間ドラマ的要素も強化。主人公・正平の“内に秘めたる娘への愛、父の執念”が、見る者の心を揺さぶるものとなっている。共演は中谷美紀、高嶋政伸、内山理名、小泉孝太郎、岸本加世子、若村麻由美、松下由樹、内藤剛志、伊東四朗といった実力派俳優たちで、ナレーションを石坂浩二が担当する。
一方、米倉が主演を務める「熱い空気」は、家政婦・信子(米倉)を主人公に据え家庭内における狂気を描いた異色ミステリー。市原悦子が長きにわたり主演を務めた土曜ワイド劇場の人気シリーズ「家政婦は見た!」の原作としても知られる。派遣先の家庭の不幸を見つけることを喜びとする“黒い家政婦”信子の不気味さや、ささいなことを根に持ち、逆恨みする“女の性”を米倉が絶妙に表現する。そんな信子は“行商のオバサン”と間違われるような、一見さえない風貌の30歳過ぎの女性で、派遣先の息子からは「ブス!」と、ののしられるなど垢抜けないが、本当の信子は誰もが振り向くような稀にみる美貌の持ち主。それが原因で心に傷を負うという特殊な過去を抱え、真の姿を晒さないよう自らブスを演出している。共演は余貴美子、段田安則、高岡早紀、野際陽子ら。
会見ではお互いの印象についての話に話が及び、米倉の印象について田村は「この方が『CHICAGO』の舞台を踏んだ方なのかと。僕も数年前に『CHIKAGO』をニューヨークで見たんですけど、あれをやるのはすごい。歌のうまい人、ダンスのうまい人もたくさんいるけど、米倉さんも背が高いし、顔も派手だし、性格も派手そうだし(?)、もっともっと挑戦して欲しいなと思いますね」と絶賛した。田村からの賞賛を受けた米倉は「頑張ります! 父親に言われているみたいですね(笑)。私は初対面で本当に緊張しているので…もう感無量です」と明かした。
また、どちらも京都ロケだったということで、京都での撮影の印象について、田村は「時代劇をやるたびに京都で撮影するので、特別思い入れはなかったのですが、あの近くで生まれたものですから。『阪妻プロ』の跡地が今の『東映撮影所』ですので、故郷というか我が家に帰ってきたようなものですね。古いスタッフとも親父(阪東妻三郎)の話なんかで盛り上がるので、そういう意味ではホッとする場であってやりやすい仕事場でもあるなと思います」と、しみじみと振り返った。
一方、米倉は「私は京都へ行かせていただいたのは2回目なのですが、ここって本当に京都なんだなあと感じられるような撮影風景だったり、撮影所とかも東京と全然スタイルが違って、実は私が撮影させていただいた所の一部は火事になっちゃったので、すごく寂しい。本当スタイルが全然違って、知り合うとすごくみんな一体感って言うんですか? 照明さんをやられているのに、他の仕事も手伝ったりとか、みんなのことを考えて、ファミリーみたいな感じがすごくしました」と、京都の“熱い空気”を肌で感じていた。
12月15日(土)夜9:00-11:06
テレビ朝日系で放送
「テレビ朝日開局55周年記念 松本清張没後20年 2週連続ドラマスペシャル『熱い空気』」
12月22日(土)夜9:00-11:11
テレビ朝日系で放送