代役・渡部が決勝ゴール&無失点の大活躍! サッカー・天皇杯は柏レイソルが37年ぶりの優勝!!
元日の風物詩・第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会の決勝が東京・国立競技場で行われ、柏レイソルがガンバ大阪を1-0で破り、前身の日立製作所で’76年1月1日の第55回大会で優勝して以来、37年ぶり、柏レイソルとしては初の優勝を果たした。
柏は警告の累積で4回戦から準決勝までの3試合をエースのレアンドロ・ドミンゲス抜きで戦い、準決勝はさらに警告の累積で左サイドバックの橋本和と中盤の茨田陽生を欠きながら決勝に進出。決勝ではその3人がスターティングメンバーに名を連ねたが、準々決勝、準決勝と決勝点を決めた工藤壮人を警告の累積で、ディフェンスの要・近藤直也を怪我で欠く布陣。対するガンバ大阪はディフェンダーの中澤聡太を欠くものの、準決勝を警告の累積で欠場したエースのレアンドロが復帰し、ほぼ万全の布陣で臨んだ。
試合はG大阪ペースで進む。前半26分には終わってみればこの日、G大阪最大のチャンス、二川孝広がペナルティエリアからゴールエリア内にまで侵入してシュートを打つが、ゴールキーパー・菅野孝憲に抑えられる。この展開に、柏のネルシーニョ監督が早くも動き、前半32分に中盤の水野晃樹に代えてフォワードの田中順也を投入。澤昌克をトップから中盤に下げるフォーメーションに変更する。すると、直後の35分の左コーナーキックの際に、近藤の代役で出場した渡部博文がディフェンダーのマークに遭いながらも、ジョルジ・ワグネルのキックに頭ひとつ抜け出して合わせ、見事にヘディングでゴールを決めて柏が先制する。その後、柏がリードしたこともあって、前掛かりになるG大阪と、受けて立つ柏といった展開で前半をそのまま終了する。
後半も、この流れは変わらず、G大阪がボールキープ率では圧倒するが、柏ディフェンスはペナルティエリア内にはほとんど相手を侵入させず、また、ゴールを直接狙えるような危険な位置でのフリーキックも与えず、そのまま試合終了。’09年1月1日の同じカードで敗れた雪辱を果たした。決勝点を挙げた渡部は、本職のディフェンダーとしても相手を無失点に抑え、ヒーローインタビューでは「(リーグ戦など)ずっと試合に出場できない状態で1年間やってきましたが、(前の試合で)近藤さんが怪我をした時に、絶対に優勝してACL(アジアチャンピオンズリーグ)に行くんだと心に決めたので、そういう気持ちで(決勝ゴールの時には)頭を出しました」と喜びを語った。
また、4年前のピッチにも立っていたキャプテンの大谷秀和は1年を振り返り、「リーグ戦では連覇という目標を掲げながら、サポーターを喜ばせることができなかったので、この天皇杯では絶対にまたACLに出るという目標を掲げてやってきて、最後にいい終わり方が出来てよかったです。サポーターと一緒に喜びたいと思います」と、サポーターに感謝していた。
優勝した柏は2年連続のACLへの出場と、昨年優勝したゼロックススーパーカップ(2月23日土曜日・相手はJリーグ王者・サンフレッチェ広島)への出場が決まった。
2月23日(土)昼1:35キックオフ(東京・国立競技場)
日本テレビ系(放送時間未定)