「切り替えるのがすごく難しかったです」戸塚純貴が撮影の苦労を告白!
6月中旬公開の映画「風切羽~かざきりば~」の完成披露試写会が、4月1日、都内で行われ、主演の秋月三佳と戸塚純貴、小澤雅人監督が舞台あいさつに登壇した。
同作品は、虐待を受けた経験のある高校三年生の少女・サヤコ(秋月)と不思議な青年・ケンタ(戸塚)を中心に、過去に虐待を受けた若者が負った傷、悩みや葛藤を描く人間ドラマ。
実の母や姉から虐待を受けていたため児童養護施設に措置されていたサヤコは、施設の生活に嫌気が差し、施設を抜け出して、母・ユカリ(川上麻衣子)と暮らしたアパートを訪れる。しかし、ユカリはサヤコを拒み家に入れてくれない。居場所をなくしたサヤコは、行く宛もなく夜道をさまよっていると不思議な青年・ケンタと遭遇。ひょんなことからサヤコはケンタの自分探しの旅に付き合うことになる…というストーリー。
撮影について「重いテーマの作品ですが、苦労はありませんした。役作りとしては、夜遅く、あまりお金を持たずに街を歩いてみたり、限界まで家に帰らないでみたり…と劇中のサヤコと同じ体験をしてみたんです。戸塚さんと自転車の二人乗りをする練習もしたんですよ」(秋月)、「自転車は得意なんですけど、二人乗りはあまり経験がなくて(笑)。ケンタという役については、あまり頭で考え過ぎずに感覚的に演じる事が出来ました」(戸塚)とそれぞれ振り返った。
また、「児童虐待に関する本を読んだり、映画を見たりして勉強をしました。そこで感じた思いが、サヤコの表情に出ていると思います。言葉では表せない“気持ち”を感じていただきたいです」(秋月)、「映画をご覧になった方それぞれに解釈は違ってくると思います。それでも、見た人の心に何かが残ってくれれば嬉しいです」(戸塚)とそれぞれアピールした。
会見後のインタビュー取材で、戸塚は「監督が実際に虐待されていた方とお会いされたということで、(秋月と監督と)三人で役についてディベートしました」と話すと、秋月も「そのディベートのおかげで、役の根っこの部分が形成されて、撮影では全て任せていただけたんです」と撮影秘話を披露。
さらに戸塚は、虐待を受けたことのある若者という難役について「自分と全く違う人を演じるというのはやりがいがありますね。自分の中になかったものを引き出すことができる」と話しながらも、出演していた「仮面ライダーウィザード」('12年テレビ朝日系)と撮影期間が重複していたことを明かし「切り替えるのがすごく難しかったです」と苦労を明かした。
6月中旬より池袋シネマロサを皮切りに順次、全国ロードショー