夏目雅子が現代によみがえる!? 波瑠がSPドラマ「いねむり先生」でマサコ役に決定!
作家・伊集院静氏の自伝的小説で、藤原竜也が主演を務めるドラマスペシャル「いねむり先生」(9月放送予定、テレビ朝日系)で、主人公のサブロー(藤原)が失った最愛の妻・マサコ(=夏目雅子)を若手女優の波瑠が演じることが分かった。昭和を代表する美人女優役に、波瑠は「実在した方で、たくさんの人に愛されている人の役でしたので、(演じることに)とても不安がありました。ですがスタッフ、キャストの皆さんに助けられながら(撮影を)終えることができました。マサコの役を任されて、とてもうれしかったです。素敵な時間だったと思います」と撮影を振り返った。
「いねむり先生」は、27歳で夭逝した女優・夏目雅子を失った著者・伊集院氏がたどった、喪失・絶望から再生への道のりを描き、発売4カ月で40万部を超えるベストセラーとなった長編小説。物語は妻・マサコを失った後、すさみ切った日々を送るサブロー(=伊集院静/藤原)が、知人の紹介で直木賞作家であり、“ギャンブルの神様”でもある阿佐田哲也(=色川武大)“先生”と出会うことから始まる。主人公・サブローはマサコを亡くして絶望と孤独の底へ。それは運命の出会いからあまりにも短い別れであり、やり場のない憤りと虚無感がサブローを酒とギャンブルにのめり込ませた。程なくしてアルコール依存症となり、幻聴や幻覚に苦しめられる日々を送ることに。そんな折、サブローは知人の紹介で阿佐田先生と出会う。先生は、チャーミングな人柄で男女問わず多くの人々に慕われていたが、先生もまた、突然睡魔に襲われる「ナルコレプシー」という病を抱え、幻覚に悩まされていた。心に傷を抱えるサブローと先生は20歳以上もの年齢差にも関わらず、奇妙な共感と愛着で結ばれ、旅をしながらギャンブルを楽しむ“旅打ち”に出掛ける関係に。すさみ切っていたサブローはその道すがら、先生の優しさに触れて救われていく。それは同時に先生自身の癒やしにもつながっていた…。
この珠玉作で、サブローの最愛の妻・マサコを演じることになったのが、女優、そしてモデルとして活躍中の波瑠。19歳でサブローと運命的な出会いを果たし、7年間の交際を経て結婚したが、わずか数カ月後に急性骨髄性白血病に倒れ、27歳でこの世を去った人気女優・夏目雅子を熱演する。その死がもたらした喪失感は深く、サブローを絶望の底に突き落とし、亡くなってなお、存在感を放つという重要な役柄となっている。波瑠は、ドラマの随所に出てくるサブローの回想シーンで登場。2人が出会ったパリの夜、プロポーズを受けた幸せの絶頂の瞬間、思いがけない発病、そして病魔と闘う日々…さまざまな場面で鮮烈にマサコを演じる。波瑠のナチュラルで透明感のあるたたずまいは、夏目に似ていると評判で、撮影現場でも「そっくり!!」などと感嘆の声がカットごとに上がった。オールドファンにとっては夏目雅子の面影を思い出させる波瑠の演技もこのドラマの見どころの一つといえそうだ。ほか、西田敏行、阿部サダヲ、谷原章介ら日本を代表する名優陣が脇を固める。
主演の藤原は波瑠について「透明感がありつつ芯がしっかりしていて、役と真摯に向き合う女優さんだったので、現場ではとても演じやすかったです。サブローを演じる上でとても助けていただきました」と絶賛。一方、波瑠も藤原について「映画や舞台で何度も拝見していたので、緊張しました。ですが本当に話しやすい空気感でリラックスして撮影できました」と、お互いにラブコールを送り合っていた。
'13年9月、テレビ朝日系で放送予定